刑事ダルグリッシュ
P・D・ジェームズという作家のことは知っていても(「高慢と偏見、そして殺人」とか)、本を読んだことはなかったのですが、このドラマはとても気に入りました。
まず、時代設定が1970年代と、「刑事モース」なんかと同じ匂いを感じました。それに、正統派ミステリというのが最近少なくなっているので、硬派な主人公がとても好感持てました。
対照的に俗っぽさが際立つ部下のマスターソンは、容疑者の一人に手を出したりするチャラ男なのですが、とがめだてされることもなく仕事を続けていられるのが不思議でした。
良かったのは、ダルグリッシュに引き抜かれて田舎から都会に出てきたミスキン。勝手な推測で犯人と断定するマスターソンと異なり、的確な判断をしますが、マスターソンにやっかまれて苦労します。
ダルグリッシュ(邦題と異なり実は警部)は詩人とのことですが、過去に出版した本がちらっと触れられただけで、捜査中に目立った言及はありませんでした。
でも、原作は10冊以上あるシリーズで、今回映像化されたのは、そのうちの3つだけなので、最初の頃に取り上げられていたのかもしれません。
今後、他のエピソードも作られるのか不明ですが、まずは原作のほうを読んでみたくなりました。
「Dalgliesh」(2021年イギリス)
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