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2022年3月

2022年3月29日 (火)

第94回アカデミー賞授賞式

今年も、一昨年までと同じく、仕事の間はインターネットから極力離れ、帰宅した後に日中の生放送の録画を見ました。結果はもちろん、”事件”のことも知らずに見たのですが、それは置いておいて、他の話をしたいと思います。

冒頭、主題歌賞のビヨンセが会場外の場所で歌いだしたので、てっきりコロナ対策でダンサーが大挙参加するパフォーマンスは外になったのかと思ったら、何のことはない、映画「ドリームプラン」の舞台となるテニスコートでってことだったのでした。(その後のノミネート曲はすべて会場でした。)

ただ、元の会場ドルビー・シアターに戻ったとはいえ、主要賞のノミニーたちが座る場所は、前回同様数人の丸テーブル形式になっていましたね。

今回のテーマは、Movie Lovers Uniteだそうで、ところどころファン投票のトップ5が流れていた他、「ジュノ」の15年記念や、「ハード・プレイ」(何でこれ?)の30年記念、「パルプ・フィクション」の28年記念(いいけど中途半端じゃないか?)などで、キャストが再集結していました。「ゴッドファーザー」のコッポラ&デ・ニーロ&パチーノの3人組には私も感動しました。

その時コッポラがViva Ukraineと言っていましたね。事前にショーン・ペンがゼレンスキー大統領の演説を求めてボイコットまで言い出していましたが、結局演説はなく、しかしながら、A moment of Silenceと、支援を呼びかけるメッセージは流されました。

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2022年3月22日 (火)

愛は静けさの中に

先日名優ウィリアム・ハートが亡くなりました。「蜘蛛女のキス」や「白いドレスの女」、「ブロードキャスト・ニュース」など、様々な役柄を演じてきた彼は、最近では「ラスト・フル・メジャー」を見ましたが、今年のアカデミー賞で話題の「コーダ あいのうた」のマーリー・マトリンが共演していることもあって、彼を偲ぶ作品としてこちらの映画を選びました。

マトリン演じるサラが本当に綺麗だし魅力的で、ジェームズが惹かれたのも良くわかります。と同時に、健常者とのカップルの大変さもつくづく感します。

例えば、以前見た「サウンド・オブ・メタル」では、主人公は大人になってから突然聞こえなくなったので、元の自分に戻る生活を求めますが、聞こえないのが当たり前の人にとっては、そもそも目線や発想が異なり、健常者が手助けしようと思っても、本人の望みではなかったりすることに気づかされます。

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2022年3月21日 (月)

モーリタニアン 黒塗りの記録

グアンタナモで人権侵害となる拷問が行われていたのは聞いていましたが、想像以上でした。

まず、他の逮捕者の証言を信用して証拠も精査しないまま何年も拘束し尋問し、容疑も伝えられず弁護士もつけてもらえずにいたことに驚きました。
しかも、独裁国家や法整備の整っていない途上国ならいざ知らず、まさかアメリカがと思いますよね。

確かに9.11後に成果を上げたかったのも理解できるし、テロリストに復讐したい気持ちも分からなくはありませんが、普通の犯罪捜査でも行き過ぎた自白の強要があったり、BLM運動が起こったきっかけでもある黒人に対する警官の不当な暴力を考えると、公正や正義という言葉はもはや幻想なのかと思ってしまいます。

スラヒが怪しく見えたのは事実で、携帯の履歴を消したり、アルカイダの訓練に参加したり、知り合いの知り合い(この人がテロリストだったみたい)を家に泊めたといったことはあったのですが、一番の問題は、違法と認識した上で敢えてアメリカ国外の施設で拘束・拷問を行い、しかもそれを隠蔽しようとしたことだと思います。

そんな中、スラヒの弁護に当たったナンシーが、ジャーナリストの取材に答えて、テロリストを守るためではなく、あなたや私を守るためなのだと言った言葉が非常に印象的でした。


The Mauritanian」(2021年イギリス)

2022年3月 6日 (日)

タミー・フェイの瞳

アメリカでは知らない人などいない有名夫婦だったのかもしれませんが、私はこの映画が作られるまで全く知りませんでした。

まず驚いたのは、少なくとも牧師の資格を持っているかと思ったのに違って、テレビ伝道師は誰でもなれちゃうんだなぁってこと。
もちろん人一倍信仰心はあって、聖書の言葉も熟知しているし、中退するまで大学で神学の勉強はしていたのですが。

巧みな話術で人を惹きつけ、これが新興宗教だったらカルト教団の教祖っぽいけれど、キリスト教なら人気伝道師として成功できるんですね。

映画がそういう作りになっているせいか、資金流用の事件も少し同情してしまい、大金を扱った経験も経営の才覚もなくお金がどんどん入ってきちゃって、個人のお金と区別をつけるという感覚も持ち合わせていなかったのかなーと考えてしまいました。

タミーは、保守的な信者の多い中にあって、同性愛者やエイズ患者も分け隔てなく接し、博愛精神を地で行っていた人なのにも感心しました。
本人に似せたジェシカ・チャステインは、全く面影がありませんでした。


The Eye of Tammy Faye」(2021年アメリカ)

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