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2021年9月

2021年9月26日 (日)

リュミエール!

シネマトグラフを発明したリュミエール兄弟の最初の活動写真(すなわち映画)は、これまでにも何回か見たことがありますが、これほどたくさんの作品を、一度に系統立てて見たことはありませんでした。

また、今回ティエリー・フレモーの解説のおかげで、単なる動画撮影と思っていたものが、きちんとした構図を考えられ、自然に見える配置を工夫し、1作50秒(!)という長さの中で完結するよう練られていたことが分かりました。

それに、ルノワールの絵画風とか、ヴィスコンティ風(彼のがもちろん後なんですけれどね)といったコメントも的を得ていて、なるほどと思いました。

中でもプレミオというカメラマンは、フレモーもタンタンになぞらえていましたが、海外にまで行って撮影し、当時の植民地ベトナムや、京都で剣道をする日本人の様子も!

時々不思議なストーリーもあり、それがまた面白かったりしましたし、ラストは感動的でもありました。

映画の歴史を知る作品として、永久保存版にするつもりです。


Lumière!」(2016年フランス)

2021年9月25日 (土)

マダム・セクレタリー シーズン4

相変わらずはまってみています。リアルな世界情勢が見ていて興味深いのが、その最たる理由ですが、形骸化しつつあるNATOの話やタリバンとの協調、アウンサンスーチー氏を思わせるミャンマーのリーダー(でもあの国の現状を思うと辛い)などなどがありました。

コンラッドが党の指名選挙で敗れ、無党派で出馬することになった時に、票割れで下院投票に持ち込めればまだ可能性はあるってシナリオは、最近耳にしたばかりだったし、やたら米仏が対立するのも、少し前は考えられないと思っていたけど、今回のオーストラリアの潜水艦の件で、意外ともろいことを悟りました。

ダルトンに腫瘍が見つかり、一時的に職を離れたものの復活したのはいいとして、病気で判断がきかなくなり暴挙に出そうになったのは怖いと思ったし、それ以上に最終話の危機的状況は、ドラマと分かっていてもドキドキしてしまいました。

エリザベスの密着取材をするジャーナリスト役でティム・カンが出たのですが、「メンタリスト」や「私立探偵マグナム」、先日見た「シカゴ・ジャスティス」でもそうでしたが、いつも捜査官役ばかりだったので、記者の彼が新鮮で、しかも結構似合っていました。


Madam Secretary」(2017~2018年アメリカ)

2021年9月18日 (土)

21ブリッジ

その早すぎる死に衝撃を受けたチャドウィック・ボーズマン。こちらは彼の主演作で、アメリカ公開時から気になっていた映画です。

もっと単純な刑事アクションかと思っていたら、想像したより奥が深いサスペンスでした。
トリガー・ハッピーに見える主人公アンドレの過去のせいで誤解が生じ、想定外の展開に思えたというのもあります。

一晩だけの話っていうのも、スピーディーで緊迫感があり、あっという間に思えました。

チャドウィックも良かったのですが、私はそれ以上にステファン・ジェームズ(「栄光のランナー」「運命の銃弾」)に注目しました。

また、逃亡犯に協力するテディ役で出ていたアレクサンダー・シディグは、少し前に見ていた「スタートレック/ディープ・スペース・ナイン」のドクター・ベシア!
こんなところにいましたか(しかもほんのチラッと出)と思ったけど、嬉しかったです。


21 Bridges」(2019年中国・アメリカ)

2021年9月12日 (日)

刑事ファルコ

ちょっと古い2013年のドラマですが、動画配信サイトで見つけて視聴してみたら、なかなか面白かったです。

たとえ22年昏睡状態だったとしても、人間の本質は変わらず、だから培った刑事の勘や捜査能力は活かせるということなのでしょうか。
とはいえ、当然ながらハイテク機器の知識はなく、非接触カードやスマホ(ただし当時普及してたブラックベリー...まさに日進月歩ですね!)にいちいち感動しているのが笑えます。

私も思わず、自分が90年代前半にどんな技術に接していたかを思い返してしまいました。
かろうじて携帯(いわゆるガラケー)はあったと思うけれど、一般人が普通に使うほどではなく、インターネットも普及しておらず(パソコン通信ってのはあったと思う)、そんな時代から突然この時代に到達したら、カルチャーショック意外の何物でもありませんよね。

犯罪捜査のほうは案外簡単に解決ついたりして、ドラマのメインは、不在の間に新しい恋人と家庭を築いている妻(死亡ではないので書類上は離婚していない)や、成長を見守れなかった娘との関係、そして自分が昏睡に陥るきっかけとなった事件の真相です。

最終話では、その真相が少し見えたところで終了。ドラマは4シーズン続いたようなので、残りも配信されるなら見てみたいと思っています。


Falco」(2013年フランス)

追悼ベベル: ハーフ・ア・チャンス

先日亡くなって衝撃を受けた、最愛のジャン=ポール・ベルモンド。彼を偲んで出演作を何か見たいと思い、結局選んだのがこちらの作品です。

どちらが父親かなんて、今ならDNA鑑定で一発(この当時でも血液検査で可能)ですが、すぐに調べがついたら話になりませんものね。

それに、娘が偶然ロシアン・マフィアの車を盗んだことから追われる身となってしまい、それを助ける既に老齢の域に達した2人が、元エリート軍人と優秀な宝石泥棒というすごい組み合わせ。

ベベルの葬儀にも参列していた旧知のアラン・ドロンとの掛け合いが良かったし、バネッサ・パラディも全盛期(「橋の上の娘」とか)の頃で可愛いし、マフィアの誕生パーティではバースデーの歌を歌って歌手の本領発揮。

エンドクレジットでは、ドロンと2人並んで笑いあっているところを見て、彼が亡くなったことを実感しました。でも、スクリーンの中でいつまでも生き続けますからね!
ちなみに、このラストのシーンは3回リピートして見入ってしまいました。


Une Chance sur Deux」(1998年フランス)

2021年9月 7日 (火)

追悼 ジャン=ポール・ベルモンド

今朝起きて一番に飛び込んできたニュースは、最愛の映画スターが亡くなったというものでした。享年88歳。ご高齢なので、しばらく前から覚悟はしていたものの、いざその知らせを聞くと、やはりショックで、今日一日はブルーになっていました。

このブログを始めたころには、すでに映画界から遠のいていた彼については、記事中で触れることもあまり多くはありませんでしたが、最近では「シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!」でも彼のシラノについて書いたし、出演した映画「太陽の下の100万ドル」を見た時の記事、そして「好きな映画のジャンル」では、当時中学生だった私が彼を好きになったきっかけについても話しました。

彼は、ロバート・レッドフォードと共に、いつまでも私の心の恋人です。心からご冥福をお祈りします。


2021年9月 6日 (月)

Law & Order:性犯罪特捜班 シーズン22

順調にシーズン更新する長寿ドラマですが、長くなるとネタが尽きてくるのか、昔のキャストを登場させることが増えた気がします。
前シーズンでは、オリヴィアの昔の恋人タッカーや、元検察官のラファエル・バーバ、検視官のワーナーもまた出ていました。

新しい動きとしては、弁護士を目指していたカリシがSVU付きの検事補になり、リヴを守るために職を退いたドッズの代わりに、新しい警視正(「ザ・ユニット」のデモア・バーンズ)が着任しました。

今シーズンでは、コロナ禍を意識させるエピソードが目立ちましたね。マスクはもちろん、警察署に入るのに手指消毒・検温しているのがリアルだし、バーで時短営業とか、レストランが廃業に追い込まれるなんて切実な話もありました。

先に過去のキャストが登場と書きましたが、一番驚いたのはエリオット・ステイブラー(肩書は刑事のまま...リヴは出世したのにね!)が10年ぶりに姿を見せたこと。
そうしたら、彼主演で新しいスピンオフ「Organized Crime」が作られることが分かり、しかも単なる事前の顔見せではなく、いきなり初回クロスオーバーだったのでした。

この新スピンオフとはシーズン後半でも再びクロスオーバーした上、最終話のフィンの結婚式(お相手は「ブルーブラッド」のジェニファー・エスポジート)でもエリオットは現れていたので、「シカゴ」シリーズのように、今後もちょくちょく出演しあいっこするのかなーと思いました。


Law & Order: Special Victims Unit」(2020~2021年アメリカ)

2021年9月 4日 (土)

LBJ

ケネディとニクソンの間で目立たない感じ(に私には思える)の大統領リンドン・ジョンソンの伝記映画です。

以前見た映画「パークランド」でせわしなく宣誓していた姿を目にしていますが、本格的に彼について知ったのは初めてで、興味深く感じました。

副題に「ケネディの意志を継いだ男」(正確には遺志じゃないのかな?)とあるように、彼自身はテキサス出身で元々人種隔離政策容認派だったのに、ケネディの下で副大統領として働き、JFKと南部の保守派議員のパイプ役となるうちに、公民権法案の推進に傾くんですね。

予想外の大統領就任で、胸中ではいろいろ複雑な思いがあったのでしょうが、彼が大統領になった時に揺り戻しが起きていたら、アメリカの人種隔離はいつまで続いていたのかと思うと、彼の存在の重要性を実感します。

LBJを演じるウディ・ハレルソンは確かテキサス出身だったと思って調べたら、やはりそうでした。彼の幼少期に大統領だったLBJは、当時地元の英雄だったのでしょうか。彼がどんな気持ちで役を引き受けたのか知りたくなりました。


LBJ」(2016年アメリカ)

2021年9月 1日 (水)

ワン・デイ

何年か前に映画「ワン・デイ」を見て、その時は結構良かった印象があり、今回原作を読んでみました。

映画は2時間なのでコンパクトにまとめてありますが、小説のほうは、デックスがテレビ界に入ってアルコールとドラッグでボロボロになっていく辺りが冗長な気がするのと同時に、そんな彼を見捨てないエマが理解できなくて(それが愛ってことなんでしょうが)、共感するに程遠い状態でした。

デックスがシルヴィと出会って酒と薬も抜けてからは、エマとの絆を取り戻せてよかったけれど、最後のほうもちょっとだけ違ったし、映画でイアンが訪ねてくるシーンは、原作では手紙だけになっていました。(あの対面が良かったのに...)

そして、原作に期待しすぎていたのが悪かったのかと思い、もう一度映画を見返したところ、一年一年が目まぐるしく過ぎるのについていけず、どっちもどっちな気がして、最初に映画を見た時の好印象は何処へ?という感じでした。
これだから映画は2回以上見ないと、正当な(自分の中での)評価はできないわねーと思ってしまいました。


「One Day」(デヴィッド・ニコルズ著、早川文庫)

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