消えた声がその名を呼ぶ
先に見た「The Promise」に続けて、同じアルメニア人大虐殺をテーマにした映画を見ました。
あちらが、虐殺前の豊かな生活から徴兵され、逃げ、その後戦うまでを描いていたのに対し、こちらは迫害の話は最初のみで、生き延びた後に家族を探す話でした。
とにかくその執念が凄かったです。死んだと思っていた娘二人が生きていると知って、トルコからレバノンぐらいならともかく、キューバに渡ったことがわかって船員になって追いかけ、更にはアメリカに移動したと聞いて道路工事の作業員になって追いかける、まさに「母」ならぬ「娘をたずねて三千里」状態。
しかも、主人公がトルコで徴兵された後、喉を切られて殺されかけたので声が出ないものだから、捜索はさらに困難を極めます。
キューバ当たりで諦めても仕方ないと思うけれど、親たるもの、希望がある限り止められないということなんでしょうね。
父親役のタハール・ラヒムが、苦労して年月を経ても若い外見のままなのが、リアルさに欠けて気になりましたが、ラストで突然老けた感じになったのも不思議でした。
「The Cut」(2014年ドイツ・フランス・イタリア・ロシア・ポーランド・トルコ)
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