9人の翻訳家 囚われたベストセラー
そもそものシチュエーションから、ゾクゾクしちゃいました。
世界同時発売の人気小説のために、各国語の翻訳がが集められるのはいいとして、情報漏洩対策のために電子機器は没収され外界から隔離となれば、絶対何か起こりそうな雰囲気がアリアリで。
誰が完全管理の原稿を流出できたのか、翻訳作業当時の2か月前と、真実が明かされる2か月後の今が、並行して描かれ、少しずつ語られる内容から全貌が判明するのですが、怪しそうに見える人が犯人じゃないと思っていたので、早々にアレックスが一枚かんでるらしいことが示された時には、逆に驚きました。
真相の半分は予想していた通りでしたが半分だけだし、原稿を盗み出したテクニックが解説された時には、なるほどと感心しました。
映画の醸し出すトーンが、「鑑定士と顔のない依頼人」を思い起こさせましたが、こちらの方が展開を推測しづらかったし、想定外のどんでん返しも多く、ずっと楽しめました。
こんなサスペンスがあったかどうかはともかく、翻訳家を隔離して翻訳作業に当たらせるというのは、実際にダン・ブラウンの「インフェルノ」出版の際にあったことだそう。(その後の「オリジン」も同様らしい。)
ちなみに今回選ばれていた9人の翻訳家は、ドイツ語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、ギリシャ語、デンマーク語、ロシア語、中国語、そして英語(原作はフランス語だから)。日本語は後回しかー?と思ってしまったのは私だけ⁈
「Les Traducteurs」(2019年フランス・ベルギー)
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