« 2018年5月 | トップページ | 2018年7月 »

2018年6月

2018年6月30日 (土)

ヴァン・ゴッホ

こちらも芸術家の伝記映画で、昔カーク・ダグラスの「炎の人ゴッホ」やティム・ロス版「ゴッホ」も観ましたが、このフランス映画は見逃していました。

ゴーギャンとの共同生活が破綻し、耳を切ったアルルでの事件ののち、療養生活を送った後のゴッホの話です。

2時間40分と長丁場の映画なので、晩年のゴッホの様子を細かく見せており、同時に、医者で美術コレクターのガシェとその家族や、パリから時折訪れる弟テオとその家族のことも、じっくりと描かれていました。

ゴッホの死は銃による自殺となっていますが、ここでも自殺した理由とかはっきりとしたことはわからないままになっていました。

ゴッホ役のジャック・デュトロンという人は、「マルセイユの決着」でオルロフを演じていた人です。


Van Gogh」(1991フランス)

2018年6月29日 (金)

ロダン カミーユと永遠のアトリエ

ずいぶん前にイザベル・アジャーニ版、そして最近ではジュリエット・ビノシュの「カミーユ・クローデル」も観ましたが、ロダンの伝記映画は初めてです。

カミーユ・クローデルは狂気に近い激情型の人物と思っていたのに、ここでは内に秘めた情熱は感じたものの落ち着いていて、それは彼女が主人公じゃないので控えめに描かれたということなのでしょうか。

むしろロダンの方がカミーユに執着しているように見える時もありましたが、創作の源になるから傍に置いておきたかっただけにも思えたし、身の回りの世話をしてくれた内縁の妻とも離れなかったところを見ると、結局自分の芸術が一番大事ということなのかもしれません。

同時期の画家や作家として、モネやセザンヌ、ユゴー、リルケといった人達も出てきて、他にも名前の挙がった人物は多く、この時代のフランスは華やかだったなと改めて実感しました。


Rodin」(2017年フランス)

2018年6月28日 (木)

プチ・ニコラ 最強の夏休み

以前見た「プチ・ニコラ」の続編です。二コラ役の少年は交代していました。

バカンス先で出会った一家の娘と強制結婚させられると思い込んだ二コラが、あの手この手で阻止しようとする話です。

窮地の二コラを助けようと仲間たちがアイディアをいろいろ思いつくのですが、酒飲みは嫌われるからとチョコレートボンボンをドカ食いするのは可愛いとして、父親を失業&万引き犯に仕立てるのはどうなのでしょうか・・・?

バカンス中の彼らと同時並行で、二コラの学校の用務員さんが静かなパリに居残る様子も描いていて、こちらの方が笑えました。

ラストは、女泣かせの片鱗が垣間見える二コラに、先が思いやられるなーと思いました


Les Vacances du Petit Nicolas」(2014年フランス)

2018年6月22日 (金)

ザ・ブレイブ:エリート特殊部隊

前13話のこちらのドラマを見終えました。

ザ・ユニット」のような話と思って見始めたのですが、現場の特殊部隊と後方支援の分析チームの両方を見せていました。
「ザ・ユニット」の頃よりも更に世界は混沌とし、各地でテロも相次いでいるし、今どきの情勢を反映した作りになっているとは思うのですが、最初はあまりハマれませんでした。

でも5話目ぐらいから大分馴染んできて、潜入捜査あがりのアミールが気に入ってきたこともあり、少し楽しめるようになりました。
他がいかにも米軍兵士って感じの中でアミールは異色だし、顔も私好み。しかも、予想に反してお金持ちのお坊ちゃんだったことも判明しました。

そんなこんなで、このまま続いたら見てもいいかなと思っていたのですが、残念ながら1シーズンで終了となったようです。


The Brave」(2017~2018年アメリカ)

2018年6月21日 (木)

ボン・ボヤージュ

今日は仕事疲れで、ばかばかしいコメディを見たくなり、こちらをセレクト。

休暇旅行中のトラブルを描く「お!バカんす家族」のようなストーリーかと思っていましたが、旅行先に着く前に道中の高速で、一家の乗った車が暴走して起こる騒動でした。

アンストッパブル」のようにサスペンスフルな設定ならわかるのですが、暴走ネタだけでドタバタ喜劇にするのは無理があるのかなと思います。
一家の様子はあまり笑えませんでしたが、暴走車の巻き添えでドアを壊され、ブチ切れて追いかけるBMWのドライバーは笑えました。

一家の迷惑おじいちゃんにはアンドレ・デュソリエ。先日のイヴァン・アタル(「フランス特殊部隊RAID」)や、昨日のシャルル・ベルリング(「エル」)など、最近見ないとコメントする俳優が多い中、彼は本当にコンスタントに出演していますよね。私もフランス映画月間で何度彼の出演作を紹介したことか。

それ以外のキャストは知らない人ばかりでしたが、一家のパパ役ジョゼ・ガルシアという人は、ロバート・ダウニーJr.似でした。


A Fond」(2016年フランス)

2018年6月20日 (水)

エル ELLE

昨年話題になっていたイザベル・ユペール主演の映画を見ました。

レイプ犯を自ら探し出して復讐する話と聞いていたのですが、全然違いました。最初は探しもしていなかったし、なかったことにして普通に生活し続けようとさえしていました。
犯人からその後も接触があって、初めて身近な人なのではと思って探し始めますが、それでも犯人が判明したのは偶然からでした。

会社社長で成功したミシェルを恨んでの犯行かと思ったので、犯人捜しのサスペンスになるのを待ち構えていましたが、実際はレイプ被害者の彼女がそのことにどう対処し、その後の生活にどう影響があったかを見せる人間ドラマでした。

犯人が分かった後のミシェルの態度は不可解ではありますが、幼少期の体験や複雑な人生を考えると、感情を切り離して生きることに慣れ過ぎて、通常なら取るような行動を選ばないのかなとも思います。
でも、この経験や両親の死を通して、彼女は一歩前進した感じがしました。

ミシェルの元夫には、「スパイ・バウンド」で最近見ないと書いたシャルル・ベルリング。ご近所の旦那パトリックは、「ミモザの島に消えた母」のロラン・ラフィットです。


Elle」(2016年フランス)

2018年6月19日 (火)

リーサル・ウェポン シーズン2

第2シーズンが終了しました。本当はこの時点で書こうか迷いましたが、一区切りということで記事にします。

前回書いた時はまだシーズン1も途中で、リッグスは亡き妻の想い出に苦悩していましたが、パーマーとの付き合いを経て、再会した幼なじみのモリーと愛を育み、すっかり立ち直ったようですね。

それと同時に、実父から虐待されていた過去や、死んだ(と勝手に思っていた)父親絡みのトラブルが浮上しました。

前シーズンでチームにいたギャング上がりのクルーズが結構気に入っていたのですが、姿を消し、ボンボンっぽいお坊ちゃんのボウマンに交代してしまいました。

ここからは少しネタバレになります。

続きを読む "リーサル・ウェポン シーズン2" »

2018年6月18日 (月)

ルージュの手紙

ドヌーヴとカトリーヌ・フロが親子の役と聞いて、歳が近すぎじゃ?と思いましたが、実母ではなく、父親の恋人というか再婚相手だったのか、継母という設定でした。

子供の自分と父親を捨てたベアトリスが何十年も経って突然連絡してきた時に、苦境にある彼女を見捨てられないクレールは優しいなと思いますが、そんな性格だから助産師としても成功し、息子もすくすく育って、幸せな人生を送ってこられたのでしょうね。

クレールが大切にする菜園で出会ったポールもいい人だったので、いい人同士呼び合うものなのかもと考えたりもしました。

自分勝手そうに見えたベアトリスも、クレールが一歩踏み出すのに手を貸したわけだし、彼女との関わりも無駄ではなかったと思えて、やはり人間関係って双方向なんだと感じました。

ポール役のオリヴィエ・グルメがいい味で、先日「シャンボンの背中」でヴァンサン・ランドンをどこにでもいるオヤジと評しましたが、グルメも同じタイプなのに結構好きなのは、やはりダルデンヌ兄弟の映画で見ているからかもしれません。


Sage-Femme」(2017年フランス)

2018年6月17日 (日)

未来よ こんにちは

何か特別なことが起こるわけではありません。夫の浮気や親の死、仕事への生き甲斐など、当たり前のことを描いているだけなのに魅せられる、とてもいい作品でした。

主人公のナタリーは高校の哲学教師で、生徒たちから慕われる素晴らしい先生。夫にしても離婚を考えていたわけじゃなさそうでしたが、子供に諭され別れることになりました。その後はナタリーの方が切り替えが早かったので、女性ってそういうものかなと思ったりしました。

フランスでは哲学の授業があるのは知っていましたが、こんな風に子供の頃から鍛えられているのを見たら、論理を盾に主張する討論の場で日本人が敵うわけないなと思いました。

フランスの個人主義、自分でしっかりと考え、他者と迎合せず意思を貫く国民性も、こういうところから来ているんだろうと感じました。

何だか本来のストーリーと違うところで感心し、哲学の世界に浸りたくなってしまいました。自己を貫くどころか、影響されまくりの私です。


L'Avenir」(2016年フランス・ドイツ)

2018年6月16日 (土)

フランス特殊部隊RAID

今回はこちらのフレンチコメディです。邦題を見ただけでは、「フランス特殊部隊GIGN」と同様の硬派なアクションを想像しちゃいますけれどね。

能力はないけれど熱意は人一倍のジョーが、大臣の娘というコネで入った特殊部隊で騒動を巻き起こします。

普通はこんなダメダメ隊員が仲間になったら、チームは拒否反応を示すと思うのですが、女性がいるというだけで浮足立ち、皆ウェルカム状態なのがコメディです。指導教官のフロワサーだけが唯一、彼女の存在を苦々しく思っています。

確かにジョーは厳しい訓練にも音をあげず、熱心にトレーニングするので、その努力は買ってあげたいところですが、やる気があればOKって職業じゃないですからね・・・。でも、もちろん最後は活躍して、めでたしです。

特殊部隊が追う強盗団のボス役イヴァン・アタルは、最近見ないと思っていたけれど、こんなところに出ていたんですね。女装までして、体張っていました


Raid Dingue」(2016年フランス・ベルギー)

2018年6月12日 (火)

シェイクスピア&ハサウェイの事件簿

英国の最新ドラマが一挙放送されたのを見ました。
一話完結の犯罪捜査だったし、とりあえず1シーズン全話見ましたが、面白かったかというとビミョーです。

主人公たちは探偵なので、殺人から始まることの多い通常の刑事ドラマと異なり、最初は詐欺とか営業妨害とか軽い依頼なのは目新しいかなと思います。

元警官のハサウェイはいいとして、パートナーとなったルエラが、尾行も張り込みも絶対見つかるでしょうってやり方で、あれで成功しているとは信じがたいです。
記憶力が飛びぬけているのも都合が良すぎですが、ぽっちゃりで愛らしくはあります。

このドタバタ加減がいい人もいるでしょうが、私は楽しめませんでした。ただ、放送チャンネルのAXNミステリーによると、どうやらシェイクスピア関連のネタがいろいろあるようなので、分かる人には楽しいのかもしれません。
シーズン2も決まったそうだし、やはり英国ではシェイクスピアのファンが多いのでしょうね。


Shakespeare & Hathaway: Private Investigators」(2018年イギリス)

2018年6月11日 (月)

カミーユ、恋はふたたび

今日はフランス産のロマコメを、と思ったら、さすがフランス映画、ちょっと趣が違いました。

40歳のおばさんが突然高校生に逆戻り、当時の恋人にして現在は離婚しかかっている夫との出会いをやり直そうとする話です。

私はてっきり、自分の失敗から学んで夫との関係を修復できるようにやり直すのかと思ったら、25年後にどうせ別れるなら恋人になるところから阻止しようとして、あの手この手で彼の誘いを拒否していました。

この主人公カミーユが、おおよそ高校生に似つかわしくない、すごいオバサンなのがミソですよね。最初は、ソフィー・マルソーあたりが演じたらもっと違和感ないのにと思いながら見ていたのですが、話が進むにつれ、全く抵抗なくなるのが不思議です。

高校生のカミーユが自分の時空移動を相談する物理の先生が良かったですね。
また、ジャン=ピエール・レオーとマチュー・アマルリックがそれぞれ、風変わりな時計屋のオヤジとフランス文学の先生役で出演していました。


Camille Redouble」(2012年フランス)

2018年6月10日 (日)

やさしい嘘

こちらはフランス製作ですが、舞台は旧ソビエトのグルジアです。

グルジアの田舎の割にはフランス語を喋ってモダンなおばあちゃんだなと思ったら、亡くなったおじいさんがソ連の目をかいくぐってフランスの書籍を密輸したりするほどだったからなんですね。

なので、息子ともフランス語で手紙を書いたり会話したり。その息子は医学の道に進んだのに結局フランスの建築現場で不法就労することになったのは、ソ連の崩壊後に医者の仕事ができなくなったからなのでしょうか? その辺りの事情説明はありませんでしたが。

息子が亡くなったことを隠して、おばあちゃんの娘と孫娘がニセの手紙を書き続けるのですが、皆が優しい気持ちで行動しているという、その状況にピッタリな邦題がいいですよね。

ラストも予想通りでしたが、それがまたいい結末でした。私も久々にパリに行きたくなりました。


Depuis qu'Otar est Parti...」(2003年フランス・ベルギー・グルジア)


※日本では数年前から英語読みの「ジョージア」表記に改められていますが、本ブログ記事では作品中の表記に従い、製作当時の「グルジア」のままとしました。

2018年6月 9日 (土)

太陽のめざめ

今日のフレンチシネマはヒューマンドラマ。カトリーヌ・ドヌーヴが主演と聞いていたけど、主人公は非行少年のほうでした。

見る前は、「パリ警視庁:未成年保護部隊」の判事版というか、未成年の様々な問題に日々対応し奮闘する判事の姿を描いた話かと思っていたのですが、ドヌーヴ扮する判事やブノワ・マジメルが演じる教育係の支えで、一人の少年を何とか更生させようというストーリーでした。

親に見捨てられて傷つく子供の行く末が案じられる事件は、「L&O:SVU」なんかでも度々取り上げられているので、フィクションとしては見慣れているはずなのですが、フランス映画ではよりリアルさがあるせいか、見ていて更に痛ましさを感じます。

日本でも最近は、実の子供を虐待したり育児放棄したりするケースを頻繁に目にするようになって残念ですが、フランスでも実情は同じなんですね。
そういう家庭の子供たちは愛を知らずに成長するので、自分を気遣ってくれる人たちの誠意が理解しにくいのでしょう。そんな彼らの更生への道は険しいなと、つくづく思いました。


La Tête Haute」(2015年フランス)

2018年6月 8日 (金)

シャンボンの背中

先の「チャーリーとパパの飛行機」で若いヴァンサン・ランドンを見た後、もう少し彼の出演作を見たくなり、こちらをセレクト。

ランドンはどこにでもいるオヤジって風体で、俳優っぽくないというか、それもあって私はあまり好きじゃないのかもしれませんが、今回のような役にはピッタリだなと思いました。

ごく普通の男女で、出会い方もその後の展開もすごく自然だったし、人ってこうやって魅かれあっていくんだなと実感できました。

いかにも創りました的なストーリーが私は好きじゃないので、リアルな日常を描くのがうまいフランス映画の中でも、本作は特に秀でていて良かったです。

ラストで流れる懐かしのシャンソンも、エンディングの状況にピッタリでした。
昔フランス語を勉強し始めた頃に聞いた、バルバラの「Septembre (Quel Joli Temps)」(日本語の題は「美しい九月」)という曲ですが、映画を見終わった後で思わずYouTubeで探して、繰り返し聞いてしまいました。


Mademoiselle Chambon」(2009年フランス)

2018年6月 7日 (木)

チャーリーとパパの飛行機

偶然にも更にもう1本、2005年の作品を見ました。この頃はとにかく私の映画暗黒時代で、見逃しシネマが多いんです。

ファンタジックなストーリーで、主人公のシャルリ(なぜ邦題を英語読みのチャーリーにしたのでしょうか?)も可愛かったし、楽しい映画でした。

パパは民間機ではなく軍用機のパイロットで、だからシャルリがプレゼントにもらった模型飛行機にも、軍事機密が隠されるのではと思って、パパの同僚たちが狙ったということなんですね。

ラストはちょっと感動的だったし、父を亡くした少年の成長物語的要素もあり、なかなか良かったです。

パパ役のヴァンサン・ランドン(「母の身終い」)が、当たり前ですが、若いなーと思いました。


「L'Avion」(2005年フランス)

2018年6月 6日 (水)

情痴 アヴァンチュール

もう1本、2005年の見逃しシネマで、近年私のお気に入り女優となったリュディヴィーヌ・サニエ主演の映画です。

夜中に見かけた女性に魅かれたとしても、あれほどストーカー的行動をするなんて、信じられません。
スーパーから後をつけたり、クラブまで追いかけたりするので、同棲している彼女もいるのになぜ?とか、仕事は大丈夫なのか?などと、突っ込みを入れつつ見ていました。

ジュリアンにつけられていると知った後も、恋人に言うわけでもなく普通に会話しているガブリエルの方もすごいですよね。
男を惑わすファム・ファタールだからなのかもしれませんが、外見は魅力的でも性格的にどうかと思うし、なぜジュリアンがあんなにメロメロになるのか、女性の私には不思議です。

後半はどんどん分からない展開になって、ついていきにくかったのですが、邦題の「情痴」も、原題にもある「アヴァンチュール」も、このストーリーにはそぐわないタイトルの気がしました。


Une Aventure」(2005年フランス・ベルギー)

2018年6月 5日 (火)

隠された記憶

こちらも2005年の見逃しシネマで、ミヒャエル・ハネケがカンヌで監督賞を受賞した作品です。

突然謎のビデオが届いて翻弄される家族の姿を描いています。
子供まで巻き込まれているのに、妻にも事情を話さない夫の態度が信じられなくて、妻じゃなくても不信感が募りました。

ビデオの差出人が誰か分かりはじめてきても、何の目的か、なぜ今なのかといった疑問は残り、しかも当初犯人と思われた人は頑として否定するし、見ているこちらも心理的圧迫を感じました。

ラストも何だか思わせぶりで怖かったし、主人公たち家族がその後どうなったのか、非常に気になりました。

夫ジョルジュにはダニエル・オートゥイユ、妻のアンヌにジュリエット・ビノシュという組み合わせで、演技合戦が見ものでした。


Caché(2005年フランス・オーストリア・ドイツ・イタリア)

2018年6月 4日 (月)

エンパイア・オブ・ザ・ウルフ

今年も6月はフランス映画月間です。今回横浜で開催のフランス映画祭は、見たい作品もあるけれど行けそうにないので、自宅でフレンチシネマ三昧します。
1本目は、ジャン・レノ主演の見逃しシネマです。

記憶障害のアンナとの繋がりが分からず、そのうちシフェールとポールが捜査する事件と結びつくだろうと思いつつも、後半になるまで先が見えずに気になりました。

シフェールは型破りで、結局彼は「トレーニング デイ」のような汚職警官なのか、刑事を干されているだけなのか、不明なまま話が進みましたが、とりあえず裏事情には詳しそうなので、皆、必要悪として利用するのね?と思いながら見ていました。

トルコ人絡みの犯罪とはいえ、エンディングでポールがトルコまで足を延ばす必要があったのでしょうか。フランス国内で収める展開でも良かったような気もしますが、二転三転する構成は悪くなかったと思いました。


L'Empire des Loups」(2005年フランス)

2018年6月 3日 (日)

ラスト・ホリデイ

余命短い主人公が残りの人生をどう生きるかという、よくある話ですが、コミカルなストーリーとクィーン・ラティファの魅力で楽しめました。

若くて可愛らしい役でしたが、内気な性格というのが最初はイメージとミスマッチでした。
ただ、余命を知って好きなように生きようとする姿勢や、徐々に自信をつけた振る舞いになるにつれ、彼女らしいキャラクターになりました。

ありがちな展開と結末も、かえって心地よく感じられたのは、細かな笑いが活きていたからかもしれません。

脇役陣も地味ながら粒が揃っていて、ティモシー・ハットン、マイケル・ヌーリー、ジャンカルロ・エスポジート、ジェーン・アダムス、そしてジェラール・ドパルデューらが出ていましたが、「NCIS:LA」より若くてかっこいいLL・クール・J(ラッパーの頃の彼はよく知らなかったので)も印象的でした。


Last Holiday」(2006年アメリカ)

命をつなぐバイオリン

ウクライナで神童と呼ばれた天才バイオリニストのユダヤ人少年の話と聞いていましたが、実際には3人の子供の話でした。

話の中心かつ語り手はドイツ人少女ハンナで、まずはドイツがソビエトに攻撃を仕掛けたことで、ハンナ一家が身を隠さなくてはならなかったのを、アブラーシャとラリッサの家族が助け、次にドイツ軍がソ連を占領してユダヤ人排斥を実行すると、今度はユダヤ人一家をハンナたちがお返しに助けるというストーリーでした。

人種関係なく仲良しだった3人が、否応なしに戦争の波に巻き込まれ、今までと同じようにいられなくなるのが、見ていて辛かったです。

邦題にある「命をつなぐバイオリン」は、最初、ラストの命を賭けた演奏のことかと思いましたが、バイオリンが縁で仲良くなったハンナとアブラーシャが、助け合って互いに命をつないだということ全てを指しているんだろうなと感じました。


Wunderkinder」(2011年ドイツ)

こころに剣士を

終戦後のエストニアが舞台の映画です。

私が普段見る西側諸国の生活とは異なり、ソ連の支配下でこれといった楽しみもなく過ごす子供たちが、フェンシングの楽しさに取りつかれる様子が、とても理解できました。

エンデルの勤める小学校の校長が、最初から彼に嫌がらせをする理由が良く分からなかったのですが、都会の大学を出て田舎に来た彼を胡散臭いと思っていたのでしょうか。
だったら何で雇ったのかと思いますが、体育の先生は必要だったし、市の教育委員会に言われたとかで仕方なく受け入れ、もっともらしい理由をつけて解雇したかったということなのかな?

実話のようですが、ところどころ都合良すぎに思える展開もあったので、創作の部分も多いのかもしれません。
少なくとも、ソ連の秘密警察に追われて田舎に潜んだ元フェンシング選手が、小学生にフェンシングを教えたというのは本当なのでしょう。

エストニアの映画でまさか知った顔を見るとは思っていませんでしたが、エンデルの友人アレクセイ役で、「スニッファー」のキリル・カロが出ていました!


The Fencer」(2015年フィンランド・エストニア・ドイツ)

2018年6月 2日 (土)

マリリン・モンロー 瞳の奥の秘密

マリリン・モンローのドキュメンタリーは以前にも見たことがありますが、本作では、当時のフィルムや関係者・専門家のインタビュー以外にも、近年発見されたという本人のメモを女優陣が読み上げるという形式が、面白い試みでした。

アーサー・ミラーとの結婚が不幸だったとは聞いたように思いますが、本人に申し込むより先にマスコミに婚約を発表したとか、彼女を利用していたような結婚生活にも驚きました。
ミラーが書いた「荒馬と女」は、彼女への愛情こもったプレゼントなんかではなく、屈辱を与えた以外の何ものでもなかったと知ったのもショックでした。

マリリン 7日間の恋」で描かれた、気まぐれでイライラさせられる女優の姿は、ミラーに傷つけられ精神的に参っていた時期でもあったからなんですね。
もちろん、演技の方向性の違いからローレンス・オリヴィエとの共演が合わなかったというのもあるでしょうが。

マリリンの心情を体現する女優たちには、マリッサ・トメイ、ユマ・サーマン、ヴィオラ・デイヴィスら、そうそうたる面々が揃い、その他に彼女についての記述を読み上げるベン・フォスターやデビッド・ストラザーン、エイドリアン・ブロディなどもいて、豪華な顔ぶれでした。


Love, Marilyn」(2013年アメリカ・フランス)

ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち

タイトル通り、奇妙な子供たちの奇妙な話でしたが、なぜか魅かれるティム・バートンらしいダーク・ファンタジーでした。

ホローが目玉を食べるところは気味悪かったけど、闇の帝王ともいうべきバロンはそれほど怖くなかったし、祖父の後を継いで敵と対峙することになったジェイクも、戦い慣れないながらも知恵と工夫で乗り切る姿が頼もしかったし、全体的に楽しめました。

ラストは想像していたのとちょっと違ったので、私としては別の終わり方のが良かったと思っていますが、これはこれでOKです。

ジェイク役のエイサ・バターフィールドは、「ヒューゴの不思議な発明」を見たきりで、「エンダーのゲーム」なども積ん録になっているので、近いうちに見てみたいと思います。


Miss Peregrine's Home for Peculiar Children」(2016年アメリカ)

スウィート17モンスター

少しお休みをいただきましたが再開し、後付けで記事をアップします。

いじめに悩むティーンエイジャーの話はよくありますが、ヘイリー・スタインフェルドが可愛らしすぎて、いじめられっ子の設定に違和感がありました。

でも、人気者の兄の陰に隠れてコンプレックスを感じていたのは理解できるし、父親は亡くなって母親とは反りが合わず、内にこもってしまったのもわからなくはありません。

そもそも何で兄をそんなに毛嫌いするのか不明でしたが、多分自己嫌悪の裏返しと幼少時の大きな誤解が大人になっても払拭できなかったというか、それだけネイディーンが成長しきれていなかったということなのかな。

そんなネイディーンを好きになるクラスメートのアーウィンがものすごくキュートで、徐々に彼に好意を持つネイディーンと本当にお似合いのカップルでした。

歴史教師役のウディ・ハレルソンも良かったですね。ネイディーンを突き放すような素振りのやりとりも笑えたし、何だかんだ言っても優しく見守る感じがグッドでした。


The Edge of Seventeen」(2016年アメリカ)

« 2018年5月 | トップページ | 2018年7月 »