ミモザの島に消えた母
先日見た「ある秘密」と同様、封印された家族の秘密が明るみになる話です。
亡くなった母についての話題は、父親だけでなく父方の祖母の口も重く、質問するのさえ厳禁という空気は、とても謎めいていて気になりましたが、予測していたのとはだいぶ異なる秘密でした。
溺れたと聞いていたけれど、事故死ではなく入水自殺なのではとすぐに思いましたが、子供の頃ならまだしも大人になったアントワーヌとアガットに隠す理由は考えつかなかったし。
母の死を乗り越え切れていなかったのか、それとも秘密を抱えた重苦しい家族の雰囲気のせいなのか、アントワーヌは精神的に不安定な部分があったけれど、妹も同じ環境にいて影響を受けていなかったということは、やはり兄の方が、母の死を受け止めるために説明が必要な年齢だったんですね。
母の死のいきさつが明らかになって、これからは穏やかな生活を送れるようになるのかなと、希望と再生が感じられる結末がよかったです。
「Boomerang」(2015年フランス)
「映画」カテゴリの記事
- ウイスキーと2人の花嫁(2021.03.29)
- シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!(2021.03.28)
- ポルトガル、夏の終わり(2021.03.27)
- ニューヨーク あなたの音を探して(2021.03.23)
- オースティンランド(2021.03.22)
コメント