ファウンテン
今度は更に古い、中世スペインが舞台の恋愛、と思ったら、中心は現代でした。
医者のトミーは、妻イジーを不治の病から救うため、サルを使って日々実験を繰り返しています。彼の努力も虚しく新薬は発見できず、徐々に弱っていくイジーは、自分の書いた「ファウンテン」という小説をトミーに託し、続きを書き上げてほしいと頼みます。その小説は、中世の騎士が女王の命令で「生命の木」を探しに行く話でした。
現代の夫婦と中世の騎士、そして未来のトミーらしき人物が交互に描かれますが、繋がりを把握するまで、何が何だかわかりませんでした。
でも、不思議と目が離せなくて、理解不明な幻想的な映像も、決してつまらなくはありませんでした。
雪の降り積もる白の映像がすごくきれいだったし、未来のトミーと生命の樹のビジュアルもSF的で印象に残りました。
話の内容を完全に理解したとは言い難いけれど、監督の世界観は十分堪能できたと思います。
その監督は、「ブラック・スワン」「ノア 約束の舟」と、すっかりメジャー化した感のあるダーレン・アロノフスキーですが、元はといえば「π」に代表される独特なインディペンデント系映画作家でしたものね。
この時監督のパートナーとなった、レイチェル・ワイズの美しさも引き立っていました。
主人公のヒュー・ジャックマンは、今より若いせいもあって、未来のトミーのスキンヘッドがマイケル・ファスベンダーに見えたけれど、現代のトミーの彼は「ニューヨークの恋人」を思わせるカッコよさでした。
愛する妻を失いそうになって苦悩する姿には、同情を禁じ得ませんでした。
他のキャストには、現代のトミーの研究室の上司にエレン・バースティン。中世の騎士トマスの部下にはクリフ・カーティス。女王に協力する神父にマーク・マーゴリスでした。
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