小悪魔はなぜモテる⁈
急に気候が変わったせいか、今週は何だか疲れてぐったりしてしまい、シリアスな戦争映画を見る気になれずに、結局「戦後70年特集」は早めに終了します。お薦めシネマも3本のみでしたが、残りは機会を改めてご紹介します。
というわけで対照的に、気楽に見られるラブコメ系にシフト。
厳格な校風の高校の中でも地味でモテないオリーブ。親友リーの誘いを断るため、週末は大学生の彼氏とデートとウソをつきます。休み明けの月曜日に女子トイレでリーに問い詰められ、初体験したことを否定しなかったら、マリアンヌに聞かれて言いふらされてしまい、すっかり「あばずれ」のレッテルを貼られてしまいます。
青春ラブコメかと思ったけれど、ラブはちょっとだけの青春コメディでした。
親友リーがオリーブの話を聞かず、思い込みで進んだ話が拡散していくのはすごいけど、オリーブ自身も、一躍学校中の注目の的になって喜んでいるのが不思議。しかも、噂を訂正しようとしないばかりか、肯定するような派手でセクシー系の服をあえて着たりして。
中学の頃から片思いするトッドのような存在がいたら、間違っても「あばずれ」なんて噂立てられたくないと思うけれど、トッドの方も噂を全く気にしていない風で、これまたよくできた話。いかにもコメディな展開でした。
良かったのは、映画の話が一杯出てきたこと。オリーブの好きなグリフィス先生が授業で読ませるホーソーンの「緋文字」から、デミ・ムーア版「スカーレット・レター」の批評になったり、オリーブの飛んでる義父が、家で見る映画を「ブーリン家の姉妹」と「最高の人生の見つけ方」の間で悩んだり。
はたまた、80年代の青春恋愛映画に憧れるオリーブが、ジョン・キューザックの「セイ・エニシング」やパトリック・デンプシーの「キャント・バイ・ミー・ラブ」のワンシーンを思い起こすところもありました。
オリーブを演じるのは、「アメイジング・スパイダーマン2」や「L.A.ギャングストーリー」などのエマ・ストーン。彼女の両親にパトリシア・クラークソンとスタンリー・トゥッチ。グリフィス先生のトーマス・ヘイデン・チャーチとその妻でカウンセラーのリサ・クドロー。
高校の校長には、最近では「メンタリスト」のレッド・ジョン候補スタイルズ役が印象に残るマルコム・マクダウェルです。
« フューリー | トップページ | かけひきは、恋のはじまり »
「映画」カテゴリの記事
- 愛は静けさの中に(2022.03.22)
- モーリタニアン 黒塗りの記録(2022.03.21)
- タミー・フェイの瞳(2022.03.06)
- 夜の大捜査線(2022.02.20)
- プロミシング・ヤング・ウーマン(2022.02.19)
コメント