ハニートラップ
フランス映画だと思っていたら、アメリカ映画でした。
次期フランス大統領と目されるデヴローは、国際機関の理事の仕事でニューヨークを訪れていましたが、滞在先のホテルでメイドを暴行したとして逮捕されます。本人は容疑を否定しますが、彼は以前から女遊びが派手で、過去にも同様の訴えがありました。
「Law&Order:性犯罪特捜班」でも取り上げていた、あまりにも有名な2011年のドミニク・ストロス=カーンの事件を基にしています。冒頭で、「着想を得ただけでフィクションです」と断言しているものの、どうしても「実際はこうだったのかな?」と考えてしまいました。
事実はどうあれ、日頃からあれだけ性にだらしなければ、疑われても無理はない気がします。メイドがちょっとお金に欲を出したり、証言の信憑性が問われたりといったことが重なり、最終的に訴追は免れましたが、そういう状況が、ミッテランの愛人にも寛容だったフランス国民をして、さすがに拒否反応を引き起こさせ、大統領選出馬を断念せざるを得なかったのでしょう。
私が本作をフランス映画と思ってしまったのは、ジェラール・ドパルデュー(「めぐり逢う朝」)主演ということもありますが、カイエ・デュ・シネマやカンヌ映画祭など、ヨーロッパで評価の高いアベル・フェラーラ監督をヨーロッパ人と思っていた(実際はイタリア系アメリカ人)せいもあります。
デヴローの野心家の妻シモーヌには、「リゾーリ&アイルズ」のアイルズの育ての母役でも登場のジャクリーン・ビセット。
それにしてもジェラール・ドパルデューは、役柄とはいえ、裸の巨体を惜しげもなく披露。見ているこちらもつい、「あんなお腹でよく病気にならないなー。でも、知り合いにも何人かいるけど、フランス人ってなぜか、あんなにすごいお腹でも内臓疾患とか聞かないのよねー。体質かしらねー」などど、関係ないところで感心してしまいました
。
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