LIFE!
公開時にちょっと気になっていた、ベン・スティラー主演作です。
雑誌「LIFE」のネガ管理部門で働く、42歳独身のウォルター・ミティ。小心者で気になる同僚のシェリルにも声を掛けられず、大胆な発言や行動を妄想するだけです。
ある朝出勤すると、会社は売却されて雑誌は休刊と告げられます。しかし、写真家ショーン・オコンネルが最終号の表紙に指定した写真のネガが見つからず、ウォルターは彼の手がかりを追ってグリーンランドに向かいます。
いつも記事中のあらすじを自分の言葉でまとめていますが、こんなに書きやすかったのは久しぶり。シンプルでわかりやすいストーリーなので、映画の世界にとても入り込みやすかったです。それは、基になっているのが昔の映画だからかな?
今っぽいのは、妄想が高度なVFXなところ。高層ビルに飛び込んだり、走るトラックの荷台から飛び降りたり。
リアリティなさすぎな設定も笑いを誘いました。グリーンランドに行く飛行機が超大型のジャンボなのに乗客2人とか、ショーンを追いかけた先がボロい漁船とか...。
そういうクスッと笑いが気の利いたスパイスとなっていて、リアルな設定の感動的な映画もいいけれど、こういう突拍子もない設定も映画らしくていいなと思えました。
生真面目なウォルターも、昔はモヒカン頭でスケボーしたりヨーロッパ旅行を計画したりと、冒険心溢れた子だったんですよね。それが父の死後、生活のために仕事に明け暮れ、年と共に冒険心を失ってしまいました。
なので、私も家にいて映画ばっかり見ていないで、外に出て冒険しなきゃダメかなー、なんて思いました。でも、映画の中でいろんな疑似体験しているからいっかー、と思ったりも。
本作でベン・スティラーは監督もしているんですね。ウォルターが想いを寄せるシェリルには「ブライズメイズ」のクリステン・ウィグ。写真家オコンネルはショーン・ペン(「L.A.ギャング・ストーリー」)。ウォルターが登録する出会い系サイトの担当者には、「エージェト・オブ・シールド」で見たばかりのパットン・オズワルト。ウォルターを目の仇にする会社再編担当のテッドにアダム・スコット(「バチェロレッテ」)。ウォルターの妹でキャスリン・ハーン(「女検死医ジョーダン」)が、母親でシャーリー・マクレーン(「ココ・シャネル」)が出ています。
ベースとなった「虹を摑む男」は、20年ほど前に見ていますが、あまり面白かった記憶がなく、映画ノートにも「イライラさせられた」なんて書いてありました...。それまでダニー・ケイのコメディを見て気に入っていたので、期待と違ったせいもあったのでしょう。年を経ていろんなことに許容できるようになった今見れば、また違った印象を持ちそうな気もします。
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