ダラス・バイヤーズ・クラブ
行きの2本目は、こちらもアカデミー賞で主演・助演男優賞を受賞の作品です。
1986年テキサス。ロデオ・カウボーイのロンは、作業現場で感電して病院に運ばれたところ、HIVポジティブで余命30日と診断されます。自分はゲイじゃないからと信じませんが、徐々に容体は悪化。しかし、アメリカでは認可された治療薬を得るのが難しいと知った彼は、メキシコから未認可の薬を密輸し、自分と同じような患者に売ることにします。
まず、病気のロンが悲惨じゃないのがいいですね。もちろん、今までの仲間からゲイ扱いされたり、治療がうまくいかなかったりと辛い思いもしていますが、根底にある生への執着が前向きさを感じさせるからでしょうか。
それに、病院で捨てられていたAZTを拾って飲んでたらたまたま効いて、密輸した薬の効果もあり、余命30日どころか7年も生きたとのことで、「やっぱり人間、あきらめちゃだめね」と実感。
また、未認可の薬を売るのは違法なので、「ダラス・バイヤーズ・クラブ」という会員制のクラブを作り、会費にお金を取って薬はタダという賢いやり方にも感心しました。クラブは繁盛し、スタッフを置いて弁護士も雇って本格的になり、世界のあちこちに赴いて密輸しまくるのは爽快でもありました。
このクラブのパートナーとなったのが、病院で出会った同じくHIVの同性愛者レイヨン。最初はそうでもなかったのですが、このレイヨンがだんだん綺麗に見えてきました。それにか弱い感じで、女医のイブが手を差し伸べたくなるのもわかる気がしました。
ロン役マシュー・マコノヒーとレイヨン役のジャレッド・レトは、どちらも熱演でアカデミー賞受賞も納得でした。
また、女医イブにジェニファー・ガーナー、その先輩医師にデニス・オヘア、ロンに同情的な警官にスティーブ・ザーン。クラブの弁護士には私が結構気に入っているダラス・ロバーツ(「グッド・ワイフ」のアリシアの弟)が演じています。
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