Au Bout du Conte (Under the Rainbow)
帰国便は眠ってしまったため1本だけ。先日「みんな誰かの愛しい人」を見たばかりの、アニエス・ジャウィとジャン・ピエール・バクリのコンビの最新作です。
作曲家を目指すサンドロは、ある時パーティできれいな女の子が自分を見つめているのに気づきます。そのローラは、夢に出てきたシチュエーションとそっくりな状況にいたサンドロを見て、彼を運命の人と思ったのでした。2人はすぐに親しくなり、トントン拍子に婚約をするまでになりますが、そんな時、ローラは叔母の隣人マクシムに会って驚きます。彼は夢に出てきた人そのものだったのでした。サンドロに悪いと思いながらも、マクシムに惹かれていくローラ。結局、サンドロは別れを告げます。
「みんな誰かの愛しい人」同様、軽妙な会話が楽しい作品のはずですが、日本語字幕なしだとフランス語だけではさすがにちょっと難しかったかな...。とはいえ、若い男女だけでなく、ローラの叔母とサンドロの父親、サンドロと彼を好きなクレマンスなど、様々な人間関係がそれぞれ深く描かれていてよかったです。
ローラの恋愛は、憧れやロマンスが先に立っていて、ナイーヴすぎだなと思いましたが、まだ24歳だから仕方ありませんよね。でも、マクシムはいかにも軽薄そうな(?)風体なのに、それでも信じちゃうのはあまりに世間知らず過ぎな気はしました。
サンドロの父ピエールは、怪しい占いをするイルマにもうすぐ死ぬと言われ気に病むのですが、バカバカしいと思われるのが恥ずかしくて恋人に言い出せず、その結果彼女は家を出ていきます。そんなピエールの話し相手になるのがローラの叔母マリアンヌで、そのやり取りは楽しめました。
ピエールをバクリが、マリアンヌをジャウィが演じていて、先日書いたように2人は別れてしまったので、この時も内面ではどういう心境だったのかなとか考えながら見てしまいましたが、俳優だから実際の感情は切り離して演技できるんでしょうね。
結末はちょっと安直な気がしなくもありませんが、リアルな人間像がよかったので、全体的にはまあまあかなと思います。
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