五線譜のラブレター
伝記映画つながりでこちらも見ましたが、「クリムト」と違い、こちらは王道を行くストーリー展開でした。順序良く出来事が語られ、人物の関係も明確、コール・ポーターの人となりがよくわかる映画でした。
この中で、一番の核となる話は、妻のリンダとの関係でしょう。献身的に尽くす彼女に、本当に感心させられると同時に、人を愛するってこういうことなんだなぁとつくづく思いました。でなければ、バイセクシャルとわかって結婚できるかしら? (そういえばアンナ・パキンもバイでありながら、スティーヴン・モイヤーと結婚したとか。でも、時代も違うし。)
コール・ポーターの方も、男色はやめられないながら、リンダの愛情には感謝し、彼なりに彼女を愛していたようです。
私は、どの曲が彼の作品とか意識したことなかったので、Night&Dayという曲を聴いて、「ああ、この人の曲なのか」と思いました。その後、ケイリー・グラントの「夜も昼も」の試写をするシーンが出てきて、映画の名前は前から知っていましたが、ポーターの半生を描いた作品だとここで知りました。機会があったら、こちらも見てみたいです。
ケヴィン・クラインも、個性的で大好きな役者。初めて見たのは「ソフィーの選択」ですが、これが彼のデビューだったとは。エキセントリックな役でした。その後も、見る映画、見る映画、気に入るものばかりで、この人の出ている映画でつまらないものはないのか?と思ったほどです。
その中からあえて選ぶとすれば、デンゼル・ワシントン共演で南アフリカのアパルトヘイトを扱った社会派映画「遠い夜明け」と、ハートウォーミング・コメディの「デーヴ」(うーん、コメディからは「ワンダとダイヤと優しい奴ら」も捨てがたい)、そして近年では、死が近いと知って家族との絆を取り戻そうとする感動作「海辺の家」です。
あと、リンダ役のアシュレイ・ジャッドですが、多分同い年(?)というだけの理由で、なんとなく気になっている女優です。でも、どうも今一つ活躍できていないのが残念です。
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