2020年10月11日 (日)

レッドライン ~悲しみの向こうに

現代社会をリアルに描いたドラマということで、注目度大で見始めました。

シカゴP.D.」でも触れたBlack Lives Matter運動を想起させる、黒人を白人警官が射殺するという事件を軸に描いていますが、中心はゲイの親と養子の娘の家族の在り方と、2人が徐々に事件から立ち直っていく姿です。

白人の親と気持ちを分かち合えないと感じる娘と、娘を支えたいのに無力感に苛まれる父親の、両方の気持ちがひしひしと伝わってきました。

撃った警官の方も、あからさまな差別主義者ではないのですが、アメリカ社会、特に地域によっては刷り込みのように意識下に持ってしまっているために、とりわけ警官が瞬時に判断するような時には、その刷り込みが行動を決定づけてしまうのかなと考えたりしました。

更にポールの場合は、厳格な父の下に育ち、同じく警官だった兄と比較され、精神的に弱い面があったので、つい虚勢を張って余計に悪い方向へ転がっていくようでした。同情心も感じなくはなかったけれど、さすがにあの一線を越えたのはまずいですよね。

ラストは、完全懲悪すべてハッピーエンドとはいかないところがまたリアルですが、将来に希望を見出せる終わり方でした。

タイトルにあるレッドラインは、シカゴを南北に走っている路線らしく(この間「シカゴP.D.」でもキムが容疑者を追いかけてホームを走ってました)、豊かな地域と貧しい地域を繋ぐ象徴的な意味を含んでいるようでした。


The Red Line」(2019年アメリカ)

2020年10月 4日 (日)

シカゴP.D. シーズン6

こちらは第6シーズンが終了です。
今シーズンは、正直あまり楽しめませんでした。

正義の人だったアントニオが、捜査中の怪我が原因で鎮痛剤依存になりボロボロになっちゃって、果ては容疑者を突き落としてしまい、ルゼックがその罪を被る事態にまで発展しました。

ボイトの計らいで施設に入り薬を抜いたけれど、何事もなかったように特捜班に戻って来て仕事をしているのも納得いかず・・・。
確かに、ボイトは一線越えるようなことを何度もやってきたけど、清廉潔白なアントニオが最後の砦だったのに。

アトウォーターが潜入捜査中に白人警官に車を止められるエピソードはリアルでしたね。同乗者が射殺されてしまうところは、まさに今Black Lives Matterで問題視されている事件そのもので、アメリカでは同様の事件が何度も起きている現状を実感しました。

キムが付き合ってたブレアが死んじゃう話もありました。彼は市長候補ケルトンのスタッフでしたが、この市長選の騒動も、今シーズンがイマイチに思えた理由の一つ。ケルトンとプライスの諍いが何度も出てきて、最後のほうはウンザリしていました。

ブレアを演じるチャールズ・マイケル・デイヴィスという人は、最近、カイゴがティナ・ターナーの名曲を甦らせた「What's Love Got to Do with it」のMVに出ているのを発見して、「ブレアだ!」と嬉しくなりました。


Chicago P.D.」(2018~2019年アメリカ)

2020年10月 2日 (金)

シカゴ・ファイア シーズン7

第7シーズンを見終えました。
今シーズンの動きとしてはまず、ギャビーが完全に去りました。

お気に入りのシルビーは牧師のシェフィールドと付き合い始め、テディ・シアーズ(「レイジング・ザ・バー」や「ディフェンダーズ」)で彼が好きだった私は喜んだのですが、仕事に支障が出るからと別れちゃいました。

その後マットといい雰囲気になってしまい、ちょっと短絡的な展開じゃないの?と納得いきません。マットは嫌いじゃないけど、仲良しだった元妻ギャビーが去ってまだ間もないのに、それは違うでしょと・・・。

最終話で、他州へ引っ越しするシェフィールドについていくか?ってところでエンドでしたが、今の流れだとマットを選ぶんでしょうね。
その前に、またもや大惨事に巻き込まれた皆が救出されるほうが先ですが。

今更ですがふと気づいたのは、ハーマン役のデヴィット・エイゲンバーグは、「セックス・アンド・ザ・シティ」でもバーテンだったなぁと。今回本職は消防士ですが、モリーズのカウンターで話の聞き役になっているのを見て思い出しました。

ところで、現職の市長がモリーズに飲みに来る場面がありましたが、「シカゴP.D.」ではあれだけ話題になっている市長選が、こちらでは全く出てきませんでしたね。マットも以前、市会議員になってたぐらいなので、政治に無縁ではないのに。

今見ている「レッドライン」でも、やはりシカゴの議員選挙が舞台となっているので、別ドラマながら繋がりを感じてしまいました。


Chicago Fire」(2018~2019年アメリカ)

2020年9月27日 (日)

第72回エミー賞授賞式

このコロナ禍でも開催するんだと思ったら、初の試みとなるリモート授賞式で驚きました。

発表と受賞スピーチだけで、エミーの像は後から渡すのかと思いましがた、リモート参加している候補者の自宅などまで届けに行っていました。どこまでこっそり持っていけるのか不明だけど、明らかに発表前に自分が受賞するってわかってた風な人もいて、それが微妙だなーと。

でも、感動するスピーチも多くて、マーク・ラファロを始め、ガバナーズ賞のタイラー・ペリーのキルトの話も良かったし、ラストの「サクセッション」の人の”感謝しない”スピーチも面白かったです。

大統領選直前ということで、リベラルな業界だからトランプ再選を阻止したいのでしょうが、あからさまにバイデン支持をうたうのではなく、とにかく投票しましょうと呼びかける人がたくさんいました。

追悼のコーナーでは、ルネ・オーベルジョノワ(この間「マダム・セクレタリー」でも見たのに)やマックス・フォン・シドー(「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」)らの名前に涙しましたが、先月末に訃報を聞いて衝撃を受けたチャドウィック・ボーズマン(「マーシャル」)が、ひときわ若くて目立っていました。ずっと病を抱えながら仕事をしていたそうなのですが、才能があってまだまだこれからだったのに、残念でなりません。

異例づくめで興味深かったものの、やっぱりちょっと寂しい授賞式でした。これから賞レースシーズンに突入しますが、ずっとこんな感じなのでしょうか。来春のアカデミー賞までには終息しているといいなと思います。

1917 命をかけた伝令

ストーリーはいたって単純で、第1次大戦中に伝令の任務を与えられた2人の兵士が、敵地を抜けて味方の陣地までたどり着く1日を追ったもの。全編ワンカット撮影が話題になっていました。

過去にもワンカットで撮影された「バードマン」などありますが、劇場とその周辺だけで展開するあちらと異なり、戦場を駆け抜ける間に、爆発はあるわ、戦闘機は落ちてくるわ、急流に流されるわで、一体どうやって撮影したんだろうと感心することしきりでした。
きっと緻密な計算を基にカメラを回し、映っていない裏側では大忙しでセットを変えたり仕掛けを準備したりしていたのかなぁと。

それに、メインの2人がひたすら歩いたり走ったりするだけなのに、音響の効果が見事で飽きさせず、普段映画で音響を意識することなどないのですが、今回ばかりはその大切さに気づきました。アカデミー賞で録音賞を受賞したのも納得です。(撮影賞と視覚効果賞もだけど。)

先ほど単純なストーリーと書きましたが、最初の頃に伝令の一人スコフィールドが、なぜかわからない理由で、故郷に帰りたくないとかメダルを人にあげたとか言っているのですが、共に伝令となったブレイクの影響で、最後は必死に目的地にたどり着き任務を全うしようとする意識に変わる様子が描かれ、それがすごくいいと思いました。

要所要所で登場する上官たちの、コリン・ファース、マーク・ストロング、ベネディクト・カンバーバッチらも印象的。
また、ラストで出てくるブレイクの兄は、今見ているドラマ「ボディガード」のリチャード・マッデンでした。


1917」(2019年イギリス・アメリカ)

2020年9月26日 (土)

スキャンダル

今年4月に見たドラマ「ザ・ラウデスト・ボイス」のセクハラ・スキャンダル部分に焦点を当てた映画ですが、グレッチェンではなくケリーを中心に描かれていました。

しかもセクハラ訴訟自体についてはあまり説明されず、グレッチェンの訴えで事件が明るみに出た結果、当時のスター女性キャスターでトランプの大統領選討論会の司会も仕切ったケリーが、どう対応したかを見せていました。

先にドラマを見ていなかったら、この訴訟の経緯が分からなくて、ついていきにくかったかもしれませんが、きっとアメリカでは事件当時に散々報道されて誰もが事情を知っているので、改めて詳細を見せる必要もないという判断だったのでしょうね。

ドラマの後で見たせいか、私としては具体性に欠け肩透かしの感じがしなくもありませんでしたが、ドラマを見ていなかったら、これはこれで内幕ものとして純粋に楽しめたのかと、悩ましい限りです。

このテレビ界の大物ロジャー・エイルズを皮切りに、映画界のハーヴィー・ワインスタインのセクハラも明るみになったし、引いてはMe Too運動にもつながったかと思うと、グレッチェンの勇気に感謝します。

FOXのCEOマードックの息子ラクラン役で、今見ているドラマ「サバイバー」でも重要な役どころのベン・ローソンが出ていたのですが、もう一人の息子ジェームズ役はジョシュ・ローソンという名前で、演じる俳優同士も実の兄弟だと知りました。


Bombshell」(2019年アメリカ)

2020年9月23日 (水)

FBI:特別捜査班

製作が「Law&Order」や「シカゴ」シリーズのディック・ウルフなので見たのですが、FBIも特捜班も今更目新しくないので、取り立てて面白い感じはありませんでした。
爆弾テロから人身売買、無差別狙撃、核燃料施設の危機など、派手な事件が多すぎるのも非現実的でした。

イスラム教徒で中東の情報に詳しいOAが、マギーの相棒として目立っているのが今っぽいのと、メインの2人だけでなく、チームが一丸となって捜査に当たるのを見せているのは、いいなと思います。

「FBI:Most Wanted」というスピンオフが早くも作られたらしく、こちらは逃亡犯追跡ということで、ちょっと珍しいかもしれませんね。以前「ザ・プロテクター」という連邦保安官のドラマを見ていたけれど、私はそのくらいしか思いつきません。

最終話は、シーズン前半で少し語られていたマギーの夫の死の真相に迫るストーリー。無事解決してマギーも気持ちの整理をつけられたのは何よりですが、関係者の彼女を捜査に参加させた上司のデイナはチームを去ることにしたみたい・・・。
演じるセーラ・ウォードは「Dr.HOUSE」の頃から好きだったので、ちょっと残念です。


FBI」(2018~2019年アメリカ)


2020年9月19日 (土)

シール・チーム

今年新しく見始めたドラマで、「BONES」のデヴィッド・ボレアナズ主演です。

改めて思うのは、なぜか私は軍隊のドラマが好きみたいってこと。「ザ・ユニット」も気に入っていたし、1シーズンで終わっちゃった「ザ・ブレイブ」も悪くなかったし。自分の日常とかけ離れた話を見たいという願望の表れでしょうか。

基本1話完結なので、危機的状況に陥っても最後にはミッションが成功すると分かっているのが安心だし、とにかく特殊部隊のメンバーの能力がすごすぎ。日々の訓練の賜物なのでしょうが・・・。

最初は、ジェイソン率いるチームの活躍と生意気な新人君の訓練の様子を、同時並行で見せているのが無駄に思えたりもしたのですが、部隊に入ってへなちょこだったらお話にならないし、新人君が失敗するのは訓練の間に見せて、メンバー加入後はしっかり役立たせるために必要だったのかも。

前半は救出作戦とか1回きりの任務が多かったのですが、後半はアフガニスタン駐留となり、別のチームが狙われた事件の犯人を追う一連の任務となりました。
その中でジェイソンが現地の軍事会社の関与を疑うのですが、もっと話を引っ張るのかと思ったらあっさり解決しちゃって、ちょっと拍子抜けでした。

ドラマはシーズン4まで決定しているようなので、日本でも放送されたら引き続き見たいと思います。


Seal Team」(2017~2018年アメリカ)

2020年9月18日 (金)

グレイズ・アナトミー シーズン16

医療ドラマとしては「ER」を超えて最長となり、さらに記録更新中の本ドラマ。今シーズンではコラシックとリンクがレギュラーとなる一方、アレックスがシーズン途中で去りました。

最近は海外ドラマのニュースサイトなどを見る暇がなく情報に疎くて、メレディスと共にずっと「グレアナ」を盛り立ててきてくれたアレックスが去ることを知らなかったので、しばらく不在で怪しんでいたら、そのまま突然去ってしまい驚きました。

シリーズが長くなると、俳優としてはいい加減他の役をやりたくなる気持ちはわからなくもありません。でも、シーズンエンドではなく途中なのはなんでかな? 予定された降板のようだったし。
メレディス役のエレン・ポンピオがグレアナの続く限り辞めないと言っている記事を前に読んだけれど、最初からのメンバーでは他に残り2人、ミランダとリチャードだけになってしまいました。

最終話はオーウェンとテディの結婚式かと思っていたら、さすがグレアナ、まだまだ波乱が起こりそうです。
クリスティーナがスイスから送ってきたプレゼント(!)の医者コーマックも、メレディスと進展しそうでしないし、デルーカはまだまだ不安定な様子だし、どうなるんでしょうね。

そうそう、マギーが学会で再会したウィンストンと語り合うシーンで、2人とも2番目に好きな映画は「いまを生きる」なんですって。ただし1番目はそれぞれ「アメリ」と「ゴーストバスターズ」! 何でその組み合わせ?と思ったのは私だけでしょうか。


Grey 's Anatomy」(2019~2020年アメリカ)

2020年9月13日 (日)

女神の見えざる手

アメリカ公開時に気になっていたのに、すっかり積ん録になっていた映画(そういうの多いけど)を、ようやく視聴しました。

ロビイストって議会の根回しの人としか思っていなかったけれど、あんな風に賄賂や脅しが行われているものなのでしょうか。銃規制の問題は確かに大きいので、力が入るのは分かるのですが。

エリザベスがあそこまでできるのがすごいけれど、だからこそロビイストとして抜きんでた存在になれたのかなと思います。

そんな彼女が銃規制側についたのは、エズメと同じようなモチベーションがあったのかと推測していたけれど、結局「勝つ」ことに拘っただけなのでしょうか。あまりに有能で全て成功してしまうので、不可能に挑戦したくなったのかもしれませんが。

欲目かもしれないけど、マーク・ストロングがエリザベスを引き抜くロビイスト会社のCEOで、ここでも相変わらずいい味。

また、リズについて移籍せず元の会社に居残る部下役のアリソン・ピルも、「ニュースルーム」と同様、印象に残りました。
エズメ役のググ・バサ・ローは、「マザーレス・ブルックリン」で見たばかりです。


Miss Sloane」(2016年フランス・アメリカ)

«マザーレス・ブルックリン