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2015年8月 9日 (日)

わが教え子、ヒトラー

引き続き「戦後70年特集」実施中です。今日はこちらの作品。

1944年のクリスマス。総力戦の全権を持つゲッペルスが、ユダヤ人収容所からグリュンバウム教授を連れてくるよう命じます。新年のパレード後に演説をする予定のヒトラー総統が自信喪失してしまっているため、かつてヒトラーに演説の指導をした教授に、再び力になってもらうためでした。


邦題から勝手に、少年時代のヒトラーを教えたユダヤ人教師の話かと思っていたら、まるで「英国王のスピーチ」のようなスピーチセラピストで、しかももっとシリアスな話と思って見始めたのに、とんでもないブラックコメディだったのでビックリでした。


先日見た「ヒトラーの贋札」のように、ナチスのために働きたくはないけれど、生き延びるためには従うしかないユダヤ人の葛藤とかが、深刻に描かれると思っていたのですが、もちろん葛藤はあるものの、ベースがコミカルなトーンなので、とにかく悲惨さはまったくなく...。

厳格な父親を怖がり、愛に飢えているヒトラーは、ブラウン嬢とのベッドでもうまく機能せず、果ては教授夫婦と川の字になって寝ることで安心したりして。
そうそう、5か月前に至近距離で爆弾が破裂してから、神経衰弱気味になったようなので、「『ワルキューレ』だよー。大佐、やったね!」なんて思ったりも。

軍服を脱がせ、黄色くてダサい運動着を着せたり、とにかくカリカチュアライズされたヒトラー像が笑えました。
副題は「アドルフ・ヒトラーについての本当に本当の真実」らしいですが、どこまでが真実なのでしょうか? 実は気弱なヒトラーっていうのはあり得そうだけど。

監督はユダヤ人とのことですが、それにしても、こんなにヒトラーを小バカにしちゃってすごいなーと思います。
教授役は、本作の後、惜しくも亡くなった「善き人のためのソナタ」のウルリッヒ・ミューエです。

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