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2015年6月14日 (日)

カミーユ・クローデル ある天才彫刻家の悲劇

今日はこちらの実在した彫刻家の話。

15年に及ぶロダンとの愛人関係が破局を迎え、その後精神を病んだカミーユ・クローデルは、1915年の今は南仏にある精神病院で生活しています。比較的自由な行動が許され、敷地内を歩き回ったりしてはいるものの、孤独な日々でした。次の土曜日に弟のポールが来ると聞いた彼女は、連れ帰ってもらえることを期待して面会を待ち望みます。


ずいぶん前に、イザベル・アジャーニ主演、ジェラール・ドパルデュー共演の1988年作「カミーユ・クローデル」を見たので、同じような伝記映画だと思っていましたが、あちらがロダンと出会ってから彫刻家として活躍した前半生なのに対し、こちらは精神病院に収容されてからの後半生でした。


しかも、弟ポールが訪ねてくるまでの数日だけを描いた作品で、単調なストーリーではあったのですが、それでもラストまで飽きることなく見ることができました。

全編を通して、カミーユの孤独感を淡々と描写しているだけなのですが、畑の風景や部屋に差し込む光に目を留める彼女の様子に、芸術家の心を失っていないと感じたり、ドン・ジュアンのお芝居を最初は笑って見ていたのに突然涙する姿に、ロダンのことを思い出したのかなと思ったりと、いろんなことを考えさせられたからだと思います。

とはいえ、カミーユの前半生に対する予備知識がないまま見ると、ちょっとつまらないかもしれませんね。ラストでのポールとの宗教談義も難しかったし。

カミーユを演じるのは、最新作「アクトレス」も今年のフランス映画祭で上映予定の、フランスを代表する女優の一人、ジュリエット・ビノシュ。監督は、2011年のカイエ・デュ・シネマでベスト4に選ばれていた「アウトサイド・サタン」などのブリュノ・デュモンです。

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