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2015年5月19日 (火)

ハンニバル

同名の映画ではなく海外ドラマの方で、しかも原作はトマス・ハリスの同名小説ではなく「レッド・ドラゴン」が下敷きとなっています。

FBIアカデミーで教鞭をとるウィル・グレアムは、クロフォードの要請で「ミネソタのモズ」とあだ名される連続殺人犯の捜査に当たります。しかしウィルは、犯罪者の心理に詳しいだけでなく、犯罪者そのものになりきって事件を解決するため、精神が不安定な状態でした。
彼にセラピーが必要と判断したクロフォードは、精神科医のハンニバル・レクター博士に診せます。レクターは時折ウィルの話を聞く相手になり、犯罪捜査にも参加するようになりますが、実は彼に裏の顔があることは誰も知りませんでした。


先月「ハンニバル・ライジング」や「羊たちの沈黙」の記事を書いたときにも触れましたが、このドラマの世界にどっぷりハマって、映画も見て、原作も読みました。しかし原作を読み終わったら、キャラクターは利用しているものの、原作をかなり膨らませたストーリーになっているのが気になって、ドラマのハマり具合はちょっとトーンダウンしてきました。


原作では、レクターを捕える前にウィルが犯人を殺した過去の事件としか記載のない「ミネソタのモズ」を、本ドラマではかなり掘り下げているし、原作でウィルがレクターを捕えるきっかけとなった診療所での本と絵を見つけたのは、ここではクロフォードの下で働く訓練生ミリアム(「マイ・ガール」などのアンナ・クラムスキー)で、クラリス風だけどレクターに殺されてしまっているという設定でした。

とはいえ、「クリミナル・マインド」のようにほぼ毎回起こる猟奇殺人と、まだ自由に動き回っているレクターが、時折犯罪を行いながらもFBIに見咎められずにすり抜けている様子に、興味を持って見ています。

グレアムは、何の物的証拠もないのに、犯人に共感する力だけで犯行を突き止めるので、それが究極のプロファイリングってことなんでしょうね。もちろん、その推測に基づき、最終的には物証で裏付けるのでしょうが。

それにしても、犯罪をリアルに描ける能力は諸刃の剣というか、本人にしてみれば辛い以外の何物でもないでしょう。しかも最近は、夢遊病とか記憶が飛んじゃうとか、かなり病んできています。それでも使命感から捜査に携わっていて。

しかし直近の第10話では、実は脳に病気があるらしいことがわかり、でもレクターと友人の医者(最近見ている「キャシーのbig C」にも出ているジョン・ベンジャミン・ヒッキー)は本人に隠していました。

レクターはというと、グレアムに捜査の話を聞いて、犯行を疑似体験して喜んでいる風だし、犯罪者の心理を理解できるグレアムに、自分に近いものを感じて好意を持ち、彼に助言できる立場を楽しんでいるようでもあります。

第6話では、後にレクターを収容することになるボルチモアの精神病院(詳しくは「羊たちの沈黙」を参照)が登場し、そこの責任者チルトン博士役で、「Law&Order:性犯罪特捜班」で私が最近気になっているバーバ検事補ことラウル・エスパーザが出ていました!

ハンニバルを演じるのは、そのソシオパスぶりが見事なマッツ・ミケルセン(「タイタンの戦い」「シャネル&ストラヴィンスキー」)。グレアムには、「恋する宇宙」「ジェイン・オースティンの読書会」のヒュー・ダンシー。クロフォード役に、「CSI」「マトリックス」のローレンス・フィッシュバーン。また、クロフォードの妻でゲスト出演している「スーツ」のジーナ・トーレスは、実生活でもフィッシュバーンの奥さんだそうです。

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