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2014年11月11日 (火)

息子のまなざし

こちらは、見逃していたダルデンヌ兄弟の作品です。

職業訓練所で木工クラスを教えるオリヴィエは、息子を亡くし妻とも別れて、毎日黙々と仕事をこなしています。ある日、少年院を出たばかりの少年が訓練所にやってきますが、オリヴィエは彼の経歴を見て動揺します。そして、最初は受け入れを断るものの、結局少年を自分のクラスに引き取ります。実はその少年は、オリヴィエの息子を殺した張本人だったのでした。


主人公のオリヴィエは寡黙で、彼の心情は表情や行動から読み取るしかないのですが、演じるオリヴィエ・グルメの見事な演技により、例えば冒頭でも少年の出現にとまどう姿が手に取るようにわかり、カンヌで主演男優賞を受賞したのも納得でした。


オリヴィエは、自分の息子の死の原因となった少年を拒絶したい反面、自分の気持ちに決着をつけるためにも、少年が過去の罪をどう受け止めているのか、なぜ息子は死ななければならなかったのかなど、少年に近づくことで知りたい思いもあったのでしょう。
それに、息子の仇と憎みながらも、訓練所で同じような少年をこれまでも見てきたオリヴィエは、まだ子供で家庭環境も複雑だった少年にすべてを負わせられないことや、クラスの他の子たちのように接して彼を救いたい気持ちも片隅に持っているように思えました。

邦題もとてもよくできていて、原題はシンプルに「息子」だけですが、オリヴィエと少年の微妙な関係や、2人の共通因子である息子という存在について考えさせられる、見事なタイトルだと思いました。

複雑な心境がとてもリアルに丁寧に描かれている本作は、私の中で、ダルデンヌ兄弟の作品の1番となりました。

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