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2014年6月

2014年6月30日 (月)

バツイチは恋のはじまり (Un Plan Parfait)

フランス映画祭最終日は、ダイアン・クルーガー主演のラブコメです。

歯科医のイザベルの家族には、曾祖母の時代から必ず一度目の結婚に失敗するというジンクスがあります。そのため恋人ピエールとの結婚に踏み切れない彼女は、まず他の人と一度結婚してすぐ離婚した後、ピエールと結婚することに。しかし、お金を払ってデンマークで偽装結婚するはずの相手が現れず、困った彼女は飛行機で隣り合わせになったジャン=イヴを騙して結婚にもっていこうとします。


この間見た「マリー・アントワネットに別れをつげて」で王妃まで演じたダイアン・クルーガーなので、てっきり上品なロマコメかと思っていたら、結構なドタバタ喜劇でした。でもまあ、相手役がダニー・ブーンなので、それも納得です。

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2014年6月29日 (日)

俳優探偵ジャン (Je Fais le Mort)

ジャン・ルノーは、セザールの新人賞をとったものの、今は売れない俳優です。俳優専門の職安で、犯罪の現場検証に必要な死体役を紹介され、オフシーズンのスキーリゾート地へ赴きます。


最初は、お金をもらって地方に行って死体になるなんて楽しそう、なんて思いながら見ていたのですが、単なる死体ではなく殺されるシーンの再現で、首を絞められたり水の中に落とされたりと結構大変そうでした。前言撤回、やっぱり私には無理かもcoldsweats01

基本はコメディですが、ほどよくサスペンス性もあって、なかなか楽しめました。

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間奏曲はパリで (La Ritournelle)

ノルマンディーで畜産業を営むグザヴィエとブリジットの夫婦。子供も巣立ってちょっと倦怠期です。隣人の娘が開いたパーティに来ていたパリの若者スタンと親しくなったブリジットは、パリに出たついでに彼に会おうとします。


私は、ブリジットが皮膚科の診察でパリに行った時に偶然スタンに再会して浮気につながる話かと思っていたのですが、病院はウソで、最初からスタンに会うのが目的だったんですね。
そうかとえば、パーティでは人が良さそうで会話も楽しかったスタンが、今どきの都会の若者とわかって早々に手を切り、次の出会いが起こるという、これまた予想外の展開に。

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2014年6月28日 (土)

メニルモンタン 2つの秋と3つの冬 (2 Automnes 3 Hivers)

フランス映画祭が始まりました。今年は4本見る予定にしていますが、その1本目がこちら。

仕事を変わってばかりで定職につかない33歳のアルマン。公園でランニング中に、アメリとぶつかって一目惚れします。
ある日親友のバンジャマンと会った帰りに、路地で強盗に襲われているアメリを助けようとして、結果、強盗に刺されて入院する羽目になりますが、これがきっかけでアメリとは親しくなれます。


予想していたのとは違う、変わった構成ではありましたが、なかなか面白かったです。
登場人物が観客に向かって話しかけるのも珍しいですが(「モダン・ファミリー」とかでもあるけど)、主人公のアルマンとアメリの関係だけでなく、バンジャマンとその恋人カティアに焦点が当てられたり、カティアのいとこヤンのエピソードまで出てきたりするのもユニークでした。

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2014年6月27日 (金)

クリミナル・マインド シーズン8

フランス映画月間中ですが、シーズン3以来久しくコメントしていなかったので、第8シーズンが終了したこのタイミングでちょっと書いておきたいと思います。(前回の記事はこちら

まずはキャストについて。

JJが去り、プレンティスが去り、シリアルキラーの娘だった女の子が加入したりしましたが、結局JJとプレンティスは出戻り。ただし、プレンティスは再退場して、今シーズンからはアレックス・ブレイクが参加しました。

私はこのブレイクが結構気に入っています。自分が中年になってしまったせいか、落ち着いた大人の女性にやっぱり魅かれます。ブレイクは「CSI:ニューヨーク」のジョーのような雰囲気で、見ていて安心できます。

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2014年6月23日 (月)

最後のマイ・ウェイ

有名なフランク・シナトラの「マイ・ウェイ」の作者で、フランス人歌手のクロード・フランソワの伝記映画です。

スエズ運河会社で働く父と、母・姉とエジプトで暮らすクロード。運河がエジプトの所有になり、追われるようにエジプトを出国して、一家でモナコへ渡ります。
モナコで楽団に入り徐々に認められていくクロードでしたが、堅気の仕事を望む父は、そんなクロードを拒絶します。


「マイ・ウェイ」をもともと歌っていたのがフランス人だというのは知っていましたが、クロード・フランソワ(クロクロ)と他の曲については、ほとんど知りませんでした。
自分の経験を歌にしていたようですが、全編に散りばめられた彼の数々の曲の中で私が気に入ったのは、「17 Ans(17歳)」と、「Cette Année Là(その年)」です。

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2014年6月21日 (土)

マリー・アントワネットに別れをつげて

フランス革命後の数日を、王妃の朗読係の視点で描いた作品です。

マリー・アントワネットの侍女の一人シドニーは、ヴェルサイユのプチ・トリアノンで王妃に本や雑誌を読み聞かせる朗読係。王妃の気まぐれにもかかわらず、彼女を敬愛してやまないシドニーは、パリのバスティーユで起こったことを知り、王妃の身を案じて、彼女の元を離れないと心に決めます。


マリー・アントワネットを描いた映画は多々ありますが(ソフィア・コッポラの「マリー・アントワネット」とか)、彼女の召使いの眼を通してという切り口が斬新でした。

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2014年6月18日 (水)

プチ・ニコラ

楽しいパパと優しいママに愛されて幸せ一杯の一人っ子二コラ。しかし、弟が生まれた同級生の窮状を聞き、生まれる前兆としてパパがママに優しくなり、ゴミ出しも手伝っていたとの情報を得ます。ある日、パパがゴミ出しをしているのを目撃してしまった二コラは、弟が生まれて自分は森に捨てられるのでは?と不安になります。


フランス語を学んだ人なら誰でも知っているフランスの国民的キャラといえば、タンタンとこのプチ・ニコラ。タンタンも英語の半実写映画「タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密」が作られましたが、こちらは本場フランス製作ということで、原作のイメージそのままに、ほのぼのとしていてカワイイ作品でした。

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2014年6月17日 (火)

ザ・グレイズ ファイナル

第4シーズンが終了しました。ファイナルということで、フランス月間中ではありますが、ちょっとだけコメントします。

前回の記事はシーズン2終了時(→こちら)。その後、カーリーはアトランタで医者の卵に。その間ジムとは遠距離恋愛(飛行機で1時間だけど、お互い忙しい身なので)になってしまいました。その頃、フロリダでは美人警視監ジェニファーが現れ、ジムと絡みそうでしたが、結局シーズン最後にジムがカーリーにプロポーズっていうところまでで今シーズンが始まりました。

犯罪捜査は相変わらずの「数撃ちゃ当たる」方式(シーズン1の記事を参照のこと)で、ここまで来ると、1エピソードに何回手錠を出すかがある意味楽しみになってきました。だけど、無実なのに逮捕されるばかりか、大抵その人の生活における重要場面で中断させられるので、容疑者になった人にしてみればたまりません。

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2014年6月16日 (月)

ふたりのヌーヴェルヴァーグ ゴダールとトリュフォー

こちらは、共に「カイエ・デュ・シネマ」に寄稿し、ヌーヴェルヴァーグの立役者となった2人の監督、ゴダールとトリュフォーについてのドキュメンタリーです。

これまで何度となく映画関係のドキュメンタリーを見ていますが、大抵は製作当時の関係者のインタビューから構成されているので、今回は2010年の映画ながら、今は亡きトリュフォーを含めインタビュー映像が当時のもので、さながら記録映画といった風でした。

最初は同志として助け合っていた2人が、後に袂を分かつという事実だけは知っていましたが、そのきっかけとなったのが、ベルトルッチの「ドリーマーズ」でも描かれた、シネマテークの抗議デモとそれに続く5月革命での意識の違いだったんですね。

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2014年6月15日 (日)

屋根裏部屋のマリアたち

証券会社社長のジャン=ルイは、メイドが妻のシュザンヌとケンカして辞めてしまい、紹介所からスペイン人のマリアを雇い入れます。マリアは他のスペイン人メイド仲間とマンションの6階に住んでいましたが、ある時6階を訪れてその不便さに同情したジャン=ルイは、マリアとその仲間にいろいろと援助をし始めます。


私もパリに滞在していた時に、まさにマリアたちのような狭い6階(日本では7階にあたる)の部屋に住んでいました。そこはエレベーターもなく、毎日階段で昇り降りしていました。幸い部屋の中に洗面台と、公衆電話ボックスのようなシャワーブースはありましたが...。

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2014年6月14日 (土)

サルトルとボーヴォワール

大学生のシモーヌ・ド・ボーヴォワールは、同じ哲学専攻のジャン=ポール・サルトルに声を掛けられ、付き合い始めます。教師になった2人は同居しますが、自由恋愛を信奉するサルトルは、「契約結婚」を提案し、お互いに束縛しない関係になることを決めます。


サルトルとボーヴォワールの関係については漠然と知ってはいましたが、この時代(1930年代)にこんなに先進的な考え方の2人だったのには驚きました。
でも、サルトルはともかくボーヴォワールも、最初から自らの意思でこうした関係に肯定的だったのでしょうか? 女子学生と同性愛的な関係を持っても、男性はサルトルだけという彼女なりの貞操感を始めのうちはもっていたようだし。

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2014年6月11日 (水)

ル・アーヴルの靴みがき

こちらもフランス語の映画ながら、フィンランドの監督アキ・カウリスマキの作品です。

フランスの港町ル・アーヴルで靴みがきとして生計をたてているマルセルは、妻のアルレッティと犬とつましく暮らしています。アルレッティが入院してしまい、しばらく一人で過ごすことになったマルセルは、ある日家の中に黒人の少年が隠れているのを見つけます。その少年イドリッサは、アフリカから密入国して逃げていたのを、マルセルが見つけて食べ物を与えたので、こっそりついてきたのでした。


カウリスマキは、「マッチ工場の少女」や「過去のない男」など、普通の人々の日常を描きながらもペーソスあふれる作風でけっこう好きな監督ですが、ここでも何気ない毎日の中で起きた、密入国という異色な出来事を、独特のカメラワークで綴っています。

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2014年6月10日 (火)

愛、アムール

今日からはフランス語の映画ですが、こちらはオーストリアの監督ミヒャエル・ハネケのカンヌ受賞作品です。

長年連れ添ったジョルジュとアンヌの夫婦。ある日突然アンヌの行動に異変があり、検査して手術したもののうまくいかずに、アンヌは右半身不随になってしまいます。娘のエヴァの意見も聞かず、ジョルジュは自宅介護を決行しますが、アンヌの容態は徐々に悪化します。


ひたすら介護の様子を描いているだけなのですが、最後まで目が離せませんでした。高齢化社会の日本でも他人事とは思えませんでした。
私の両親は今はまだ健康ですが、どちらかがアンヌのようになったらどうするのかと娘のエヴァの立場で考え、次には私自身がこういう状態になったらどうするのかとアンヌの立場で考えてしまいました。

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2014年6月 9日 (月)

フランスとフランス映画について

今月はフランス月間なので、私の個人話もフランス映画についてです。

映画が全般的に好きなので、フランス映画が格別好きかというとそうでもないような気もしますが、ハリウッド映画月間とかイギリス映画特集とかを本ブログで組んだことはないのに、フランス映画だけは毎年実施していることを考えると、やっぱり思い入れがあるということなのでしょうか。

確かに時折「フランス映画が無性に見たい」ことはあるので、ひとくくりにしやすいカテゴリーなのかもしれませんね。本当はフランス映画といってもいろいろなジャンルがあるはずなのですが。

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2014年6月 8日 (日)

The Lady アウンサンスーチー 引き裂かれた愛

こちらも、リュック・ベッソン製作のフランス映画ではありますが、ビルマ(ミャンマー)の民主化を主導したアウンサンスーチーさんの伝記なので、今週に視聴。

ビルマ建国の父で暗殺されたアウンサン将軍の娘スーチーは、大学教授の夫マイケルと2人の息子と共にイギリスで暮らしていました。母が入院との報せを受けて帰国しますが、その頃ラングーンでは学生デモに対する虐殺など、ネ・ウィン将軍の圧政が続いていました。民主化を推進したい活動家たちに請われ、スーチーは国民民主連盟を結党し、総選挙の実施を目指します。


スーチーさんの長年にわたる自宅軟禁や、ニュースでビルマがミャンマーと呼ばれ始めた時のこと、英国人の夫と遠距離で支え合ったことなどは知っていましたが、詳細な事情を知ったのは今回が初めてでした。

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2014年6月 7日 (土)

ニューヨーク、恋人たちの2日間

こちらは、フランス女優主演のフランス映画ながら舞台はニューヨーク、大半が英語の会話という作品です。

ジャックと別れて生後まもない娘を連れてシングルマザーとなったマリオンですが、新しい恋人ミンガスとは順調です。初の写真展を開くことになった彼女は、パリから父親と妹ローズを呼ぶのですが、元カレで今はローズとつきあうマニュまで来てしまいます。マニュとローズにイライラさせられ、マリオンとミンガスの仲もこじれてきます。


前作「パリ、恋人たちの2日間」の続きで、今回はアメリカに舞台を移したわけですが、英語がペラペラでもフランス人はやっぱりフランス人なのね、って当たり前ながら感じましたhappy01。日本人だって同じなのでしょうが、より個性が強いので特に思います。

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2014年6月 5日 (木)

ベラミ 愛を弄ぶ男

こちらもフランスの作家モーパッサンの小説が原作です。

1890年パリ。除隊後貧しい生活を送っていたジョルジュ・デュロワは、戦友のフォレスティエと偶然再会し、彼の口利きで新聞記者となり、社交界へ出入りするようになります。美男子の彼は、フォレスティエの妻マドレーヌの助けを借りて記事を書き、マドレーヌの友人クロチルドや、新聞社の社長夫人ヴィルジニーにも取り入って出世を狙います。


原作もずいぶん前に読みましたが、私の持っている主人公のイメージとずいぶん違いました。私の思うジョルジュ=ベラミはしたたかで無軌道だけど、ロバート・パティンソンは線が細いせいか、「トワイライト」シリーズの吸血鬼の印象が大きすぎるせいなのか、常に憂いを秘めたような眼差しで、強さを感じさせませんでした。

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2014年6月 3日 (火)

レ・ミゼラブル

今年も今月はフランス月間ですhappy01
第一週は、厳密にはフランス映画ではないものの、フランスにゆかりのある作品を特集。1本目は、フランスの作家ビクトル・ユゴー原作のミュージカル映画です。

パンを一つ盗んだだけで長年投獄されてしまったジャン・バルジャン。ようやく仮釈放されたものの世間の風は冷たく、教会に泊めて食事まで出してくれた司教の銀食器を思わず盗んでしまいます。しかし司教は警察に突き出さず、感激したバルジャンは心を入れ替えます。
8年後、マドレーヌと名前を変え人格者として市長となったバルジャンの前に、投獄中に囚人だった彼を敵視していたジャベールが赴任してきます。また、バルジャンは自身の経営する工場をクビになったファンテーヌが娼婦に身を落としたのを知って、助けようとします。

ストーリーを熟知している上に、ミュージカル好きでもないので、あまりはまれませんでした。何度も映画化されているので、例えばリアム・ニーソン&クレア・デーンズ版(1998年)や、フランス製作のジャン・ポール・ベルモンド版(1995年)などに比べて、特段良かったとも思えなくて。

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