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2013年7月21日 (日)

インビクタス/負けざる者たち

1994年南アフリカ。長年の投獄の後に釈放されたネルソン・マンデラが大統領となります。それまで支配階級にあった白人と、迫害されてきた黒人との対立を心配した彼は、ラグビーのワールドカップが南アで開かれることもあって、ラグビーチームのスプリングボックスを国が一つになるための手立てにしようと考えます。
スプリングボックスは弱小チームでしたが、マンデラに会って影響を受けた主将のフランソワ・ピナールが中心となって徐々に結束し、試合に勝利するようになります。


改めてマンデラという人のすごさを認識しました。自分たちを虐げた白人に復讐せず、寛容の心を持ちなさいと諭し、互いに南アフリカ国民として愛国心を持つように導く姿は、本当に感動しました。聖書の「汝の敵を愛せよ」という言葉を思い出しました。

スプリングボックスは、当初は白人のみが応援するチームで、成績が悪いのを黒人側は逆手に取って、白人に対抗する政治目的で利用しようとする向きもあり、政情の不安定な地域のスポーツの有りようについても考えさせられました。

ある意味、マンデラもチームを政治的に利用したとも言えますが、チームの選手に貧しい地域で黒人の子供たちにラグビーを教えさせて、まずはチームメンバーの意識改革をし、その姿が南ア国民の意識をも変え、チームが勝ち進むにつれて国全体がまとまっていくようにした手腕は見事としか言いようがありません。

一番顕著だったのは、マンデラの警備を担当する黒人と白人で、最初は互いに信用していなかったのが、サッカー好きでラグビーのルールは分からない黒人が白人に試合の解説をしてもらったりするようになる様子が微笑ましくて、愛国心ってこういう風に芽生えていくのかなと思いました。

そして、後半のワールドカップの試合では、勝つとわかっていてもハラハラしました。私はラグビーについてほとんど知りませんが、進んでは潰されたり、スクラムを組んでたと思ったらボールがパスされたりするのを見ていて、それはそれで楽しめました。

チームのピナール主将を演じるのは、明るいブロンドヘアが何だか違和感のあったマット・デイモン(「アジャストメント」「グリーン・ゾーン」など)。実話なので、実在の主将本人に合わせたんでしょうけれどね。
また、マンデラ大統領には、まさにハマり役とも言えるモーガン・フリーマン(「最高の人生のはじめ方」「ゴーン・ベイビー・ゴーン」など)です。


最近、何度目かの危篤が報じられながらも何とか持ちこたえているネルソン・マンデラ。このほど95歳の誕生日を迎えたそうで、長期の投獄生活にもかかわらず長寿の彼の精神力にも脱帽です。

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コメント

ようさん、こんにちは。これも鑑賞した作品です。
やはり!モーガン・フリーマン!!でしたね。
こういういぶし銀的実力派の出演は、作品を一層楽しまてくれる気がします。

えっと、今日はパリのマレ地区の事を・・・
有名で観光客で賑わう地区なのですか?
全然詳しくないので・・・
私が読んだ本は「パリ神話と都市景観」(荒俣美陽)です。
副題に「マレ保存地区における浄化と排除の論理」(苦笑)
マレ地区を歴史から見つつ、
どうして貴族の居住区といわれるようになったのか?
それには、どのような過程があったのか?
そこに住んでいた人々(移民が多い)は、保存という名の元排除されたのか?
・・・・・・・・そんな内容ですね。まぁ研究書みたいで・・・・。
ちょっと不純な理由(いつも!)で、
マレ地区&第二次世界大戦下のパリ、などをちょっと頑張ろうかと。

以前「フランスは、馴染みが薄い」と書きましたが、
最近なぜか、フランスとご縁があるようで。
「面白そう」と思う本が、3冊ほど続けてフランス人著作物だったり。
こういう時は!天からの声に従い!フランスと仲良くなろうかと(笑)
また、ようさんのお力をお借りする時が・・・宜しくお願いしますね。

リィンさん、いつもコメントありがとうございます。

マレ地区の話も興味深いですね。
マレは、いわゆる観光地ではないので、観光客で一杯ということはないですが、
独特な趣があり、リィンさんのお気に召すかもしれません。
是非、一度足を運ばれてはいかかでしょうか。

リィンさんは歴史がお好きなんですね?
私は、もっぱら映画の中でデフォルメされた史実ばかり見ているので、
たまには本でちゃんとした歴史を学ばないとですね。

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