« A Happy Event (理想の出産) | トップページ | フランス、幸せのメソッド »

2012年6月24日 (日)

そして友よ、静かに死ね

映画祭最後の1本は、ジェラール・ランヴァンとチェッキー・カリョ共演の、実話を基にしたフィルム・ノワールです。

モモンは70年代に「リヨンの奴ら」として名を馳せたギャングでしたが、10年の刑期を終えた後で足を洗い、今は家族と幸せに暮らしています。しかし、ギャング仲間だったセルジュが警察に捕まり、モモンは彼の脱獄に手を貸すことになります。


私はかつてフィルム・ノワールが大好きでしたが、最近はあまり面白さを感じなくなっていて、自分が興味を失ったのだと思っていました。今回、この映画を見て、そうではなかったことがわかりました。良質のギャング映画を見れば今でも楽しめるのだということ、単に最近名作に巡り合えていなかっただけだということがわかりました。

実は、出だしはあまり心引かれず、失敗かなーと思ったりもしていたのですが、モモンの70年代が現代と同時並行的に描かれ始めてからは、一気に引き込まれました。

昔堅気の仁義を重んじるギャングそのもので、カリスマ性があり、敵対する警察の人間からも一種の尊敬を受けるモモンがとても魅力的だったからです。

ただ、いくらセルジュが子供の頃に自分を助けてくれたからって、今では13年も関係を断っているセルジュを助けるために、そこまでするかな?と思ったりもします。まあ、そこが、仲間を決して裏切らないモモンの良さでもあるのですが。
それに、モモンはロマであるがゆえに、子供の頃から疎外されていたのでしょうし、自分の居場所を求めていて、セルジュが彼を受け入れてくれたことが、モモンにとっては重要だったのでしょう。まさに、男の友情ここに見たり、って感じでした。

とにかく、ジェラール・ランヴァンがカッコいい。いぶし銀の魅力で、ほれぼれしてしまいました。白髪のヒゲも素敵だし、上半身裸のシーンでも60歳とは思えないキレイな肌でbleah、この彼なら、歳の差があっても絶対好きになると思ってしまいました。

以前、「マルセイユの決着」を見たときに、フランス・フィルムノワールのキザな邦題について苦言しました。今回も、多少気にはなりましたが、アラン・ドロンの「友よ静かに死ね」のもじりだと思うので、一応許容範囲かな? ドロンの映画の方はずっと昔に見たのでほとんど覚えてないのですが、ストーリーは似てるのでしょうか? 映画上映後のトークショーで、来日した70年代の若いモモン役ディミトリ・ストロージュが、この邦題を「Poetique(詩的)なタイトルでいい」と、上手言ってましたけれどね。

前述の通り、今なおフィルム・ノワールに魅力を感じることがわかったので、今後も、現代の名作フィルム・ノワールを求めて、いろいろ見てみたいと思います。そして、また時間が足りなくなる…bearing

« A Happy Event (理想の出産) | トップページ | フランス、幸せのメソッド »

映画」カテゴリの記事

コメント

たちばな・よう 様
はじめまして。
「そして友よ、静かに死ね」の配給会社所属の佐藤と申します。
ご覧いただき、ありがとうございました。
好感を持っていただいたたちばな様の感想を、とてもいい感じに記事にしていただいており、
うれしい限りです。
可能であれば弊社のTwitterのつぶやきにこちらの記事をリンクさせていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか?
公開を目前に控え、多くの方にこの映画を知っていただきたく。
ご検討いただけますよう、よろしくお願いいたします。

佐藤様
お返事が遅くなり、申し訳ございません。
今からでもよろしければ、どうぞ紹介に使ってください。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/570808/55043634

この記事へのトラックバック一覧です: そして友よ、静かに死ね:

« A Happy Event (理想の出産) | トップページ | フランス、幸せのメソッド »