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2012年4月15日 (日)

司祭

届きましたよ、届きました! で、見ました!
(何のことかわからない方は、こちらから「Law & Order シーズン20」の後半をご参照ください。)


リヴァプールの田舎町の教区に新しく赴任してきた司祭グレッグ。若く理想に燃える彼は、もう一人の司祭マシューと時に対立します。
マシューは、司祭でありながら、家政婦のマリアと関係があったのでした。しかし、グレッグもゲイであることを隠しています。司祭の服を脱ぎ、ゲイバーへ行ったグレッグは、そこでグレアムと出会います。

ある時、子供たちの告解を担当したグレッグは、リサという女の子から、父親の虐待を知らされ、苦悩します。懺悔の内容を明かすことができず、父親を止められません。
自分の無力を感じ、グレアムとの仲に安らぎを求めていくグレッグ。しかし、グレアムと車の中にいるところを、警官に見つかり…。



普段はネタばれに注意して書いていますが、今回はDVDがすでに廃盤ということで、映画を見たことがない方のために、少し突っ込んで書きたいと思います。

まず、当然ながら、ライナス・ローチの美しいこと! 字幕があるとついそちらを読んでしまうのですが、今回は原語で見たため、彼の顔を直視しつづけることができました…。

冒頭で、新しい司祭を迎えるため(?)掃除をしている女性たちが、入ってきたグレッグを見て浮足立つのもよくわかりますhappy01。マシューも最初は、グレッグがマリアに惹かれるのではと気が気じゃないようでした。見ている私たちはグレッグがゲイだと知っているので、心配することがないのは、明らかなんですけれどね。

グレッグがグレアムに会ったのはゲイバーですが、グレアムを見て気になり、でもすぐに誘わず鏡越しに見るシーンに、ぞくぞくしました。そして、グレアムも彼に気付き、見つめ合う…。でも、グレアムの部屋で、2人が裸で絡み合うシーンは、「キタキター!」って思ってしまい、我ながらちょっと笑っちゃいました。だって、若く美しいライナスの裸ですよ!happy02  
だけど、ことの後でグレッグはあっさり立ち去り、グレアムはがっかり。しかし、通りで偶然2人は再会し、グレアムは、グレッグが司祭だと知ります。教会まで押しかけてくるグレアムは、グレッグを忘れられないということがわかります。そして、電話番号を残していった彼に、グレッグは電話をかけ、付き合いが始まります。

私は、司祭でありながらゲイであることを知っているグレアムにだけ心を許せる、グレッグの気持ちがよくわかりました。それに、グレアムはすごく優しくて、グレッグが本当に好きなんだなーと思いました。ミサに来てグレッグを見つめるグレアムのあの顔! でも、彼が聖体拝領の列に並でいるのを見て、グレッグは硬直し、拝領を受けられなかったグレアムは怒って立ち去ります。


一方、虐待問題で、グレッグは苦悩します。「自分なら、さり気なくヒントを与える」というマシューのアドバイスに従ってみたものの失敗。父親との直接対決に臨んだりもしますが、父親は相手にしません。
グレッグは、何もできない自分と、手を差し伸べてくれない神に絶望し、自分の強い信仰に揺らぎを感じていきます。また、自分の内部は罪深いという思いも、それに拍車をかけます。
それにしても、志の高すぎるグレッグは、まじめということなのでしょうが、ナイーブすぎ、青すぎです。こんなことで絶望していたら、だれも神父になんてなれません。でも、悩める彼が、また美しいんで…。wink
虐待の事実が明らかになった後、リサの母親が教会にやってきて、「知っていたのね」とグレッグを責めます。そして、「地獄の火に焼かれてしまえ」などと、とんでもないことをぬかします。グレッグがあんなに涙を流して神に祈ったことも知らず、ひどすぎます。失意のグレッグが、グレアムのところに駆け込むのも無理ありません。

しかし、グレアムの部屋には別の男がいました。黙って立ち去るグレッグをグレアムが車で追いかけます。そして、車の中で話し合い、グレアムからの「I love you.」の言葉、そしてキスをする2人…。
他の男といるのを見たのに、愛してるって言われれば、許してキスしちゃえるのが不思議でした。よくは知らないけど、ゲイは肉体関係は別物って聞いたことがあるような。男だから性欲は仕方ないってことなのでしょうか? 
ともかく2人は仲直りしましたが、車の中にいるところを警官に見つかってしまいます。パトカーが来るのを見た瞬間から、「キャー、やめてー」と思わず叫んでしまいました。その後の展開はわかっていたはずなのに…。

そして、聴取を受けたグレッグは、新聞記事になってしまい、結果、自殺を図ります。
入院する彼のところに見舞いに来て「I'm sorry」と言うグレアムに、「だったらなぜ来た」と返すグレッグ。でも、その直後に、グレッグのジムのトレーナーがやってきて、「なぜ言わなかった、一緒にシャワーも浴びたりしたのに」と怒って言った時、「心配ない。君には全然そそられなかった」とグレッグが言い返すのを聞いてクスッと笑うグレアムに、まだ彼らの仲がダメになっていないことを感じました。


理想家のグレッグは、司祭は教区民の模範とならなければならないと主張し、マシューと対立ていましたが、一方で、人間らしく、教区民に同情的に接するマシューを評価してもいました。
新聞記事で事実を知ったマシューは、かえってグレッグに好意的になったようでした。真面目なグレッグの人間的な一面を知って、親しみを感じたのでしょう。
退院したグレッグをマシューはミサに誘いますが、グレッグは教会を後にします。マシューはミサで皆の偽善者ぶりを提起し、グレッグを擁護し続けます。
粗末な宿屋に移ったグレッグをマシューが訪ねるのですが、宿の男がドアを開けておくように言うシーンが笑えました。彼らの関係を疑っているのだと知り、2人がわざと変な声をあげてふざけるところが良かったです。

マシューは再びグレッグを誘い、共にミサをあげることにします。反対する教区民たちに、気に入らなければ出て行けとマシューはたんかを切ります。
残った人たちに対し、「みなさんにお許しをもらいにきました」というグレッグ。しかし、聖体拝領の段になると、誰も彼の列には並ぼうとしません。
そんな時、彼に向かって歩いてくる人がいました。リサでした。そして、聖体拝領を受けたリサは、グレッグと抱き合って涙を流します。それはまるで、互いの傷を癒し合っているようでした。


宗教というのは個人的なものなので、それに対して意見を言うのは難しいのですが、教義を真剣にとっている人にとっては、道を外れている人が許せないのでしょうね。でも、形式主義過ぎて、中身が伴っていない行動のように思います。戒律だけ守っていればいいのか、相手を許せとか非難するなとかも聖書には書いてあるのに、と言いたくなります。ゲイと信仰という重いテーマを背負ったこの映画が、公開当時問題になったのもよくわかりました。

前掲の通り、15年前に見た時は、グレアム役のロバート・カーライル狙いでした。それにしても、このローチ様の美しさを忘れていたとは…。我ながら許せません。
残念ながら「Law&Order」では、マイク・カッターの出番は終わってしまったので、しばらくはこのDVDの美しいローチ様を見て過ごしたいと思います。heart01

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コメント

ようさん、大分前の記事ですが、今回はこちらで(ペコリ)
オォ!カッター・ファン憧れの!『司祭』、お持ちなんですね!
それは・・・今もウキウキ気分、でしょうか?
私、コレ、本で読んだんですよ。
勿論映像見たかったのですが・・・ちょっと無理そうだし。
もしWaterstonなら、あらゆる障害を乗り切り!!!でしょうが・・・
・・・・・・・ローチですし・・・・ゴメンねゴメンねゴメンね(笑)
私、本ですので、ローチの美を見る訳でもなく・・・苦笑
だから、ある意味純粋に内容を楽しめたかと。
私は、リサの母親が、夫と娘の関係を知るシーンが、今も印象に残っています。
ちょっと映像では、どういう風なのか分かりませんが・・・
夫を追い出し、娘を抱きしめ、必死に謝る姿が、印象的でした。
決して娘を責めない・・・これって、当たり前では?って思うと同時に
現実では、どれだけこういう言動ができるか?って思いがあります。
まず現実を受け止められない母親もいるかと思うし・・・
リサの母親は、そういう点ではエライッって思いましたよ。
でも、ようさんは、
その後、母親がグレッグを責めるのは、不条理だと思えたのですね。
私は、コレは責めるは、自然な行動では?と思いましたよ。
勿論、ココが、この作品のある意味核心なんでしょうが、ネェ。
母親は責めていますが、リサは・・・それはラスト、ですよね。
母親は、自分を責めたいんですよ、本心は。
自分を責めるべきだと、本当は分かっている。
しかし、この現実をひとりで乗り切、そしてリサを守るのは、余りにも辛いし厳しい。
だから、グレッグを責めるって行動に、なってしまうのではないでしょうか?
私は、グレッグは、実際に行動として何もできなかった自分を責める心もあるでしょうが
母親の気持ちも分かっている・・・そう思っています。
そしてマシュー・・・彼の存在は、ある意味救いですね。
聖も俗も持ち合わせている・・・・ビジュアル的には、どうも~ですが
(一応、本には映像の場面が、随所にあるんですよ・カラーもあり)
マシューは、理想像として、存在している様な気がしました。
そしてそしてラスト・・・グレッグとリサが・・・ここは感動ですよ!!!ネ!ネ!!
ゲイの司祭の作品ってことが、ある意味ひとり歩きしているようにも思いますが
どうして!どうして!!
ジックリ考えさせられる作品だと思います。私も、映像見たいよ~。
アッ!御報告ですが。
『サン・ルイス・レイ橋』の記事、ウチの方にアップしました(大分前ですが)
もしよろしかったら・・・・読んでみてくださいませ(ペコリ)
これ、Sam Waterstonが朗読しているんですよ・・・(嬉)
勿論朗読CD、持っていますよ。で勿論英語・・・そんな障害、なんのその!!(笑)

リィンさん、こんにちは。
「司祭」の原作を読まれたんですね。
確かに、母親がグレッグを責める気持ちはわからなくはないんですよ。
ただ、グレッグ(ローチ)擁護派としては、それは止めてくれという訳でhappy01
「サン・ルイス・レイ橋」の記事も拝見しました。
リィンさんの説明を読むだけで、難しそうなのがもろわかりで、
原作に挑戦するのはやはり躊躇しますね。
映画はもう少し分りやすくなっているのでしょうか。
機会があったら映画は見てみたいかな?

ようさん
あ~私が読んだのは、原作じゃなくて、多分映画のテクスト版風だと。
映画を本に~って感じだと思います。
だから~映像に忠実なんだろうなって。
ローチ擁護派・・・・了解っす(敬礼・笑)
で、『サン・ルイス~』・・・・残念ですわ・・・クッスン
もし映画を鑑賞されたら、感想お願いしますね。
映画は原作とちょっと異なるらしいが・・・・私は、どうしようかなぁ??
・・・・・・最近「観たいッ」という映画が無くて、ちょっと困り中です(汗)

リィンさん
そうだったんですね。
勝手に原作があってそれを読まれたと思い込んでいました。
失礼しました。
いわゆるノベライズというやつですね。
だから映像も挿入されていたのだと、納得しました。
「サン・ルイス・レイ橋」は、Wowowかスカパーで放映されたりしたら...見てみますね。

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