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2011年10月24日 (月)

グリーン・ゾーン

冷血」の後に軽い映画を見る気になれず、シリアスな社会派映画を選ぼうと思いました。実際は、意外とエンターテイメント性のある作品でしたが。

フセイン政権が崩壊したイラクで、大量破壊兵器を探すミラー准尉は、上層部が入手した場所に行ってもいつも空振りになることから、兵器の存在に疑問を持ち始めます。会議で知り合ったCIAエージェントのマーティンと考えを共有した彼は、マーティンと協力しながら事実を突き止めようとします。
現地のイラク人フレディからイラク人たちの会合の情報を聞いたミラーは、現場でフセインの右腕だった男を見るのですが、逃してしまいます。彼から兵器についての情報を聞き出そうと、会合のホストを捕らえたものの、こちらは国防総省のパウンドストーンが差し向けた特殊部隊に連れ去られてしまいます。


私は、ポール・グリーングラス監督が大好きですが、きっかけとなったのは「ユナイテッド93」。今回の映画も実際の出来事に着想を得ているため、「ユナイテッド…」のような、ドキュメンタリー風なものを期待していたのですが、どちらかというと「ボーン」シリーズのような娯楽系でしたね。まあ、マット・デイモンが主演だし、そうあっても不思議はありません。


とはいえ、イラク人のフレディが「報奨金のためじゃない、国のためを思って情報を提供したんだ」と言って、熱い思いを持って必死で行動しているのに対し、よそから来て仕方なく仕事してる、あるいはイラクのために一肌脱いであげてるんだという押しつけ感のあるアメリカ軍やアメリカ政府が、非常に問題提起された形で描かれ、とてもよかったです。平和ボケしている日本じゃ、実感するには限界がありますが。

フセインの右腕を追うミラーのところに、CIA、国防総省、そしてウォールストリート・ジャーナルの女性記者まで寄ってきて、情報を得ようとし、同じアメリカ人同士なのに裏をかきあい、だましあっている様子は、保身のためか、間違った愛国心からなのかはわからないけれど、見ていてとても痛かったです。

マット・デイモン(「トゥルー・グリット」)についてのコメントは次の機会に譲るとして、癖のあるCIAエージェントに扮したブレンダン・グリーソンに、今回私は釘づけでした。パウンドストーン役のグレッグ・キニアもよかったですけれどね。そういえば、彼はマットと「ふたりにクギづけ」って映画で双子の役でしたねcoldsweats01

私が学生時代にフランスに短期留学した時、クラスメートにイラク人の大学教授がいました。そして、フセイン政権崩壊と大量破壊兵器にまつわる一連のニュースを聞く度に、彼のことを思い出しました。私の知る唯一のイラク人で、もう名前も覚えていないけれど、この映画を見て、今頃どうしているだろうとまた気になりました。

ちょうど今リビアで、長年の独裁政権が崩壊し、新しい国づくりが進もうとしています。イラクでは回り道が過ぎたけれど、リビアでは順調に、新しくより良い社会が構築されることを願ってやみません。

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