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2011年10月

2011年10月31日 (月)

モリエール 恋こそ喜劇

今週「ハートブレイカー」を見に行こうと思っているので、その前にロマン・デュリスの作品で前準備ですhappy01

喜劇役者のモリエールは、債権者から追われ、借金を肩代わりしてくれた金持ちの商人ジュルダンの屋敷へ行くことになります。ジュルダンは妻子のある身ながら若い侯爵夫人に入れ込み、彼女の気を引くために作った芝居を演じる指導役にモリエールを雇ったのでした。当然、ジュルダン夫人には言えないので、モリエールは司祭の振りをして、住み込みます。しかし、そこでモリエールは、夫人に恋をしてしまいます。


作風としては、シェークスピアの喜劇(「から騒ぎ」や「十二夜」など)をフランス風にアレンジしたような感じでした。モリエールの伝記と思ってはダメです。かなりの部分が創作でしょうから。でも、若い頃のモリエールは劇作家ではなく喜劇役者で、しかも喜劇より悲劇を目指したかったのに、自分の才能は喜劇にのみ活かされると気づいて、進む道を決めたというのは、事実なのかもしれません。

ただ、この映画の中では、その才能に気づき、後押ししてくれたのが、ジュルダン夫人でした。本当に、そういう年上の女性の指南があって、モリエールの才能が開花したのなら、素晴らしいんですけれどね。

学生時代にフランス文学をかじったので、モリエールの作品もいくつか読みましたが、戯曲はあまり好みとは言えず、面白さは感じませんでした。でも歳を経て、感性も変わるし、再度挑戦してみようかなあとも思います。

主役を演じるロマン・デュリスを最初に見たのは、フランス滞在中に公開されてた「ガッジョ・ディーロ」。ロマ(ジプシー)と生活を共にするフランス人青年の役で、とてもいい映画でした。でも、多分日本では、「スパニッシュ・アパートメント」で知られたんでしょうね。最近では、「ルパン」とか「PARIS」なんかがありますが、フランスの若手俳優では、今ナンバーワンなんじゃないかと思うくらい、よく見かける気がします。

実は、彼の顔は時代劇には向かないんじゃないかと思いながら、この映画を見始めたのですが、ロン毛にヒゲだったので、思ったほど違和感はありませんでした。ちょっとヴァンサン・ペレーズ似だったし。でも、あごが長く見えて、お世辞にもカッコいいとは言えなかったな~despair。やっぱ、魅力的な「別れさせ屋」役の「ハートブレイカー」で口直ししなきゃ!?bleah

2011年10月25日 (火)

ディファイアンス

相変わらずシリアス映画モードだったので、こちらの作品を選びました。
実話に基づくストーリーで、第二次世界大戦中のベラルーシで、迫害を逃れるユダヤ人を救った兄弟の話です。

留守の間に両親を殺されたユダヤ人のビエルスキ兄弟は、迫害を逃れ、よく知った近くの森に隠れます。そこで別のユダヤ人に会った兄弟は、助け合うことにします。食糧を調達するために知り合いのところを訪ねた長男は、そこにかくまわれていた別のユダヤ人グループに出会い、彼らも森へ連れて行きます。こうして森の中にコミュニティができあがり、噂が広まってやってきたユダヤ人などでどんどん人数が増えてきます。
食糧調達のため、森から出て村の農家から奪ったりするうちに、ナチスとその協力者から狙われます。兄弟は、同じくナチスと戦うロシアの抵抗軍に協力を申し出、代わりに食糧を分けてもらうことにします。銃を調達し、追っ手を撃退しながら、森で生活をします。


ユダヤ人を助ける話というと、「シンドラーのリスト」を思い浮かべますが、こちらは兄弟自らがユダヤ人なので必死さが違うし、親や妻を殺したナチス協力者をあっさり殺して復讐したり、森の中でのサバイバルあり、追っ手との銃撃戦ありで、かなり激しかったです。その分、エンタメ性もありました。

ビエルスキ兄弟は4人で、長男トゥヴィアがコミュニティのリーダーとなりましたが、次男のズシュとぶつかることも多く、結局ズシュはコミュニティを離れロシア軍に参加します。表立ってリーダーに反論するのはズシュだけだったので、彼のような存在も必要だった気はしますが、あまり敵対しすぎないうちに一度別れてそれぞれの道を行ったのは、かえってよかったのかもしれません。
でも、兄弟だから、完全には憎みあえない、お互い大事に思っている、という兄弟愛を感じられました。また、三男やまだ子供の四男も、それぞれだんだんたくましくなっていくのも、見ていてたのもしく、とてもよかったです。

それにしても、最終的にコミュニティで生き残ったユダヤ人は1200人とのことで、一番多い時に何人いたのかはわかりませんが、ナチスだけでなく、厳しい冬とも闘わなければならなかった彼らが生き残るのは、本当に大変だったに違いありません。ラストで、兄弟4人が並んで歩くシーンがあって、それに結構感動しました。

兄弟を演じるのは、長男がダニエル・クレイグ(現ジェームズ・ボンド)、次男がリーヴ・シュレイバー、三男がジェイミー・ベル(「リトル・ダンサー」)ですが、似て似つかないこの三人が兄弟っていうのが、どうもしっくりきませんでした。

リーヴ・シュレイバーは結構好きな俳優で、最初に見たのは、「市民ケーン」のモデルとなった新聞王ハーストを描いた「ザ・ディレクター」。あのオーソン・ウェルズを演るんだからすごい注目度だったと思うのに、その後「オーバー・ザ・ムーン」「クライシス・オブ・アメリカ」「コレラの時代の愛」などに出ているのも見ましたが、イマイチ知名度が低くてちょっと残念です。

2011年10月24日 (月)

グリーン・ゾーン

冷血」の後に軽い映画を見る気になれず、シリアスな社会派映画を選ぼうと思いました。実際は、意外とエンターテイメント性のある作品でしたが。

フセイン政権が崩壊したイラクで、大量破壊兵器を探すミラー准尉は、上層部が入手した場所に行ってもいつも空振りになることから、兵器の存在に疑問を持ち始めます。会議で知り合ったCIAエージェントのマーティンと考えを共有した彼は、マーティンと協力しながら事実を突き止めようとします。
現地のイラク人フレディからイラク人たちの会合の情報を聞いたミラーは、現場でフセインの右腕だった男を見るのですが、逃してしまいます。彼から兵器についての情報を聞き出そうと、会合のホストを捕らえたものの、こちらは国防総省のパウンドストーンが差し向けた特殊部隊に連れ去られてしまいます。


私は、ポール・グリーングラス監督が大好きですが、きっかけとなったのは「ユナイテッド93」。今回の映画も実際の出来事に着想を得ているため、「ユナイテッド…」のような、ドキュメンタリー風なものを期待していたのですが、どちらかというと「ボーン」シリーズのような娯楽系でしたね。まあ、マット・デイモンが主演だし、そうあっても不思議はありません。

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2011年10月23日 (日)

冷血

フィリップ・シーモア・ホフマンがアカデミー賞主演男優賞を受賞した「カポーティ」で、トルーマン・カポーティが実在の殺人犯を取材し書いたという小説の話がとても気になったのですが、これはその映画化です。

刑務所から出所したペリーと友達のディックは、カンザス州で、ディックが囚人仲間から聞いた金持ちの農家の金庫を襲うことにします。
翌朝、家族4人の惨殺死体を発見した警察は、お金がほとんど盗まれていないことから、強盗ではなく知人の線から捜査を進めます。しかし、何の進展もないため、情報に懸賞金がかけられます。そこで、ディックの囚人仲間からの情報を得て、犯人が浮上します。
一方、金庫を襲うことに失敗したペリーとディックは、一旦はメキシコに逃亡しますが、その後カンザスに戻ってきます。ただ、ディックの実家に戻ると踏んでいた警察は結局取り逃がしてしまい、2人はペリーが荷物を預けたラスベガスへ向かいます。

私が生まれるより前の映画なので、古臭くてつまらないかもしれない覚悟をして見始めました。しかも、当時は珍しかった(だからカポーティも注目した)凶悪犯罪も、テレビドラマで見慣れていますし。でも、まったく飽きることなく最後まで見ることができました。

理由の一つに、映画の構成が挙げられます。ペリーたちが農家を襲う直前まで見せて、翌朝の発見まで実際に何が起こったかについては、彼らがラスベガスで捕まるまで明らかになりません。だから、捕まって終わりではなく、逮捕後がとても興味深く感じました。
そこに至るまでも、ペリーが電話をかけていると、襲われる家族が電話をかけているシーンが、ペリーが川に何かを投げると、次に警察が川の底をさらっているシーンが、というように、別々の場所のシーンのつなげ方が面白いと思いました。こういうのは今じゃしないと思うけれど。

そして、先も述べた、当時は珍しかった凶悪犯罪を、なぜこの2人の青年が起こしたかについての理解を深めるための出来事が、関心を引きました。
ペリーは歌手を夢見てギター片手に放浪し、ディックは人当たりよさそうに笑顔を振りまき、おおよそ犯罪者という感じがしません。憎悪犯罪ならともかく、強盗に入ってこんな残虐な殺人を犯すことに、当時は理解できなかったのでしょう。
メキシコで呑気に過ごす時も、カンザスシティーに戻った時も、凶悪犯罪をしたという自覚があったら取らないような行動でした。もしかしたら容疑者にならないうちにメキシコに行ったので、もう大丈夫と安心したのかもしれませんが。

逮捕されてからの出来事も語られるわけですが、特にペリーについて、過去の経験とのつながりから、少しだけこの犯行に対する原因が見えてきます。でも結局は本人自身も、どうしてこんなことになったのか、わからないまま起きてしまったことのようでした。
凄惨な事件に免疫ができてしまっている私たち(私だけ?)ですが、こうやって原点に立ちかえって、犯罪を起こすきっかけとなるものについて、想いを巡らすことにも意義を感じました。

2011年10月17日 (月)

ミルドレッド・ピアース

面白かったです。「海外ドラマ」のカテゴリーに入れましたが、実は全5回のミニ・シリーズで、1話完結好きの私としては、全部見られるか自信がないまま見始めたのですが、あっという間に5話ぶっ続けで見てしまいましたhappy01

時代は1931年。事業を営む夫と二人の子供と裕福な生活を送っていたミルドレッドは、浮気な夫に耐えかね追い出します。結果、生活のために働かなければならなくなった彼女は、レストランでウェイトレスを始めます。そんなミルドレッドを長女のヴィーダは軽蔑します。
働きながら観察したミルドレッドは、もっと効率のいいメニューがあることに気付き、自分でレストランを開くことにします。とんとん拍子に事業は成功し、大富豪のモンティともいい仲になり、ヴィーダもピアニストを目指して頑張り、すべてが順調にいったかに見えましたが…。



一気に見ることのできた要因として、大河ドラマとメロドラマが合わさったような、次から次に起こる種々雑多な出来事から目が離せなかったことが挙げられます。そして、ミルドレッドやヴィーダ、モンティなどの言動に思うところが多くて、あれこれ考えながら見ていたら、すぐに1時間が経って、すぐ続きを見る、という具合でした。

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2011年10月13日 (木)

デジャヴ

デンゼル×トニー・スコットの第3弾は、近未来サスペンスです。

フェリーの爆破事件で呼ばれたATF(アルコール・タバコ・火器局)のダグは、FBIと協力して犯人を挙げようとします。FBIから、過去にさかのぼって監視できる装置の存在を聞いた彼は、事件の捜査線上に浮上した女性を監視することを提案します。


過去が見られるといっても、犯人を探す防犯カメラ的役割と思っていたのですが(ダグも最初そう思ってた)、どうやらタイムワープの装置らしく、犯人を追ううち過去が少しずつ変わっていって、しかもいい方に変わってくれるならともかく、本来かかわってなかった人が巻き添えになったりして、それってどうなのでしょうか?

過去を見るゴーグルをつけて犯人を追うカーチェイスはすごかったです。走っているのは現在の車道なのに、ゴーグルで見えているのは過去に走った犯人の車。で、当然前を走る車や対向車線の車とは異なっているので、ぶつかって事故を起こしたりする。現在走っている人たちにとってはいい迷惑ですよbearing。でも、意外と大惨事にならないので不思議。現実じゃあり得ません。

結果として、犯人を捕まえて終わりということではなく、巻き込まれた女性を助けるために、ダグが過去に向かった時、結末が見えたのですが、ちょっとだけディテールは違っていました。詳細は言いませんが、タイムワープの矛盾というか、複雑さを感じました。

脇役のうち、ほんのちょっとしか出ていないのですが、FBI捜査チームのボスにブルース・グリーンウッド。私が「南極物語」でコメントした彼です。彼の部下でチームの責任者にはヴァル・キルマー。「Numbers」のシーズン4第1話でトニー・スコットが監督した時にゲスト・スターだったのは、この映画つながりだったのかな?とか思いながら見ていました。

2011年10月12日 (水)

マイ・ボディガード

暗殺のプロとしての過去を持つクリーシーは、飲酒問題を抱えていましたが、知人の紹介で、誘拐の多いメキシコで実業家の娘のボディガードになります。最初は少女にも心を閉ざしていましたが、徐々に親しくなっていきます。そんな時、少女が誘拐され、クリーシーも撃たれて重傷になった挙句、犯人の一味に仕立てられそうになります。背景にはメキシコ警察の汚職がありました。


デンゼルとトニー・スコット監督の「サブウェイ123 激突」を見たので、こちらも見ることにしたのですが、「サブウェイ…」の人好きのする誠実な男とうってかわって、孤高の暗殺者という役でした。その彼が少女と心を通わすって設定が、ちょっと「レオン」を思い起こさせました。水泳の特訓をするうちに2人が仲良くなるっていうのが面白いですね。

誘拐された少女ピタを救い出すという話かと思っていたのですが、撃たれたクリーシーが回復するまでの間に、ピタは身代金の受け渡し失敗が原因で殺されてしまったということで、クリーシーが犯人たちに復讐をするという話でした。
なので、後半は一転、暗殺のプロである彼が、根深い汚職を突き止め、かかわった犯人たちを順々に見つけては殺していきます。徐々に悪者を追いつめるところは、とってもスリリングでよかったです。

少女を演じるダコタ・ファニングが純粋でとてもかわいかった! 「アイ・アム・サム」といい、ほんと芸達者。もうすっかり大きくなってしまいましたけれど、あのあどけなさが失われるのは残念です。成長を止めるわけにもいかないので、仕方ありませんが。

2011年10月11日 (火)

サブウェイ123 激突

地下鉄に乗り込み人質をとった武装集団からの連絡を偶然受けたガーバーは、一旦は警察の交渉人に席を譲りますが、犯人に指定されて交渉役になります。身代金として1000万ドルを要求し、1時間以内に届けないと人質を一人ずつ殺すと言います。


見始めた最初に、「交渉人 真下正義」を思い出しました。ニューヨークと同様、東京も地下鉄が生命線とも言えるので、怖いなーと思いました。

犯人のライダーがなぜガーバーに親しみを感じ始めたのかがよくわかりません。警察の交渉人より素人相手のが主導権を握れるというならわかる気もしますが。ガーバーの誠実な応対ぶりが気に入ったのでしょうか?
ただ、ガーバーが収賄の疑いをかけられていると知ってからは、親近感が増したのは理解できます。なので、身代金を届ける人に彼を指定したのもよくわかりました(実際はそれ以上の狙いがあったのですが)。

1時間というタイムリミットがあるために、画面に刻々と減っていく時間が映し出され、サスペンスフルでした。ちょっと「24」を思わせました。また、身代金を現場に運ぶまでも、交通を止めて輸送車が疾走する様がとてもスリリングで、ドキドキ感満載でした。途中、車が事故を起こして、バイクに乗せ換えて運ぶのですが、あんな運び方だと誰かから狙われそうだと心配したのですが、大丈夫でしたね。

ガーバーを演じるのはデンゼル・ワシントン(「きみの帰る場所/アントワン・フィッシャー」でも言及)、犯人ライダーはジョン・トラボルタです。

2011年10月 8日 (土)

RENT

1989年のニューヨーク。その日暮らしの売れない芸術家たちは、家賃(RENT)を払うこともできず、立ち退きの危機にあっています。しかも、仲間の何人かはHIVポジティブで、死にも直面しています。そんな中で、恋人をエイズで亡くして立ち直れないままのロジャーは、ミミと出会い彼女に惹かれるものの、恋愛に進めないでいます。


こちらは、オリジナルのミュージカルを見ていないので、ストーリーを詳しく把握しないまま見ましたが、舞台が話題になっていたのは記憶にあって、エイズにドラッグ、ゲイ&レズビアンと当時の社会を映し出しているかなりシビアな内容の話だったので納得しました。でも、日本での映画公開時にはあまり話題にならなかったような…。

ミュージカルにしては時代設定が新しいし、普通の現代劇を見ているようで、なかなか新鮮でよかったです。ただ、歌ってるんだか話してるんだかって時があって、前に書いたように(「NINE」参照)、それはやっぱりちょっと抵抗ありましたdespair

楽しかったのは、前半の、抗議ライブの後で、みんなでカフェで歌い踊るシーン。後半は、エイズやドラッグの影が忍び寄り、見ているのが結構キツい感じもありました。でも、それがリアリティであり、この作品を一般的なミュージカルと一味違うものにしている点でもあります。

冒頭でメインキャスト8人が並んで歌うのは、登場人物紹介の目的なんですかね? 「NINE」でも冒頭で順番に歌ってたし、その方が導入しやすいって演出なんでしょうか。確かに、誰が出ているのかの把握には役立ちました。どの役かは別として。

オリジナルの舞台のキャストがそのままと聞いていたので、私は誰も知らないだろうと思っていたのですが、「プライベート・プラクティス」のテイ・ディグスに、「Law&Order」のジェシー・L・マーティンに、「コールドケース」のトレイシー・トムズ、そして「シン・シティ」などのロザリオ・ドーソンも出ていました。まあ、後の2人は舞台と違うらしいけど。

その中で、私が一番気に入ったのは、ジェシー・L・マーティン。「Law&Order」のまじめな感じと違って、陽気に歌っている姿が印象に残りました。「Law&Order」シーズン15の終盤でちょうど撃たれて抜けたんだけど、この映画と同時期に当たるので、こっちに出るために抜けたのかなーと思いました。

2011年10月 5日 (水)

プロデューサーズ

ショーを成功させるよりも初日で打ち切りの方が儲けが出ると知ったプロデューサーが、会計士を抱き込み、失敗確実になるショーを作るために、最低の脚本を探し、最悪の演出家を雇い、一攫千金を狙います。

こちらのミュージカルも、原案のメル・ブルックスのコメディを昔見た時には、私は当時メル・ブルックスとジーン・ワイルダーが好きだったにもかかわらず、どうも楽しめませんでした。でも、ミュージカルにしたら、歌と踊りでコミカルさが増し、かえって楽しめました。ミュージカルのがよかったって私が思うなんて新発見でした。

まず、冒頭から、ミュージカルが全盛だった40-50年代を思わせる衣装と構成で、なんだか嬉しくなってしまいました。ミュージカルが苦手とか言いつつも見てた「踊る大紐育」や「恋愛準決勝戦」といった作品が懐かしく感じられました。
それから、ゲイの演出家に参加を頼むシーンが特に笑えて楽しめました。やっぱり芸術家はゲイじゃなきゃね(笑)。

脚本家に権利を譲らせようとするシーンは、製作者の狙いほど楽しめなかったかもしれませんが、それは多分、私がウィル・フェレルを好きじゃないから(「俺たちダンクシューター」を参照のこと)だと思います。でも、彼がこんなに歌えることには驚きました。

そしてメインの、プロデューサー役ネイサン・レインと、儲け話に引き込まれる会計士のマシュー・ブロデリック。ネイサンはコメディ映画で何度も見ているので不安はありませんでしたが、マシューの方は最初、心配半分で見ていました。でも、彼も、舞台で同じ役をやっているんですよね。だから、もちろん実際は好演していました。

マシューはご存じ「SATC」のサラ・ジェシカ・パーカーの旦那さんですが、昔は「ウォー・ゲーム」や「フェリスはある朝突然に」とかの爽やかな青春スターで、「ブルースが聞こえる」とか「グローリー」なんかで結構好きな俳優だったのですが、「Go!Go! ガジェット」を最後に見かけないなーと思っていたら、舞台に進出していたんですね。プロデュースにも手を出しているようですが、奥さんに負けじと映画にもまた出てほしいです。

2011年10月 4日 (火)

NINE

今週末オペラに行くからというわけではないのですが、今週は偶然、「歌う映画」ミュージカル週間にしました。で、まず本作。

かつては名作を生み出した映画監督グイドは、最新作では大コケ、スランプに陥って新作の脚本が書けないでいます。しかし、メディアはもちろん、スタッフや俳優にまで、ホンは出来ていると嘘をつき、ごまかしながら何とか繋ごうとします。そして落ち込む彼が幻想の世界に入り込む姿が描かれます。

私がいいと思ったのは、今現実に起こっていることを普通の芝居で見せ、空想の世界を歌と踊りのミュージカル形式で表していたこと。私は実は、昔はミュージカルが苦手で、その理由の一つが「普通に芝居してたと思ったら、唐突に歌い出すこと」で、昔タモリも同じようなことを言っていました。

しかし、最近は演出に工夫が凝らされるようになったのか、あまりその唐突さは感じられなくなり、「ムーラン・ルージュ」や「シカゴ」などのミュージカル復活後あたりからは、苦手意識もなくなりました。
それでも、今回冒頭で唐突に踊りが始まったときには、参りました。だけど、それが監督の空想の世界との切り分けだとわかってからは、全く自然に入り込めるようになりました。

ただ、この映画は、フェリーニの「8 1/2」がベースらしいのですが、そちらも昔見たけど、実はイマイチ好みじゃなかったんですよねー。主人公のカサノバぶりが鼻についたし、マルチェロ・マストロヤンニも私の目からはあまり二枚目には見えなくて。名作の一つに数えられているんですけれどね。

監督を演じるのは、ダニエル・デイ・ルイス。最近は、「ギャング・オブ・ニューヨーク」や「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」で泥臭い役が多かったので、こういうスマートでスタイリッシュな女癖の悪いイタリア人監督ってのはかなり新鮮でした。
私は昔、彼を初めて見た「マイ・ビューティフル・ランドレット」で気に入り、「存在の耐えられない軽さ」や「ラスト・オブ・モヒカン」の頃までは結構ファンだったのですが、近年はそうでもなくなりました。キャリアが長い割に、意外と出演作は少ないんですね。

豪華な女優陣も見どころです。私は、ニコール・キッドマンとぺネロぺ・クルスが共演ということにちょっとドキドキしたのですが、ほとんどシーンは被ってなかったし、お互いとっくにトムとは切れてますからね、そこは平気なのかもしれません。

あと、ブラック・アイド・ピースのファーギーが出ることに公開時驚いたのですが、グイドが少年時代に初めて性を意識したセクシーなお姉さん役で、女優が本業じゃない分、出番は7人の中で一番短かったかもしれないけれど、なかなか印象的で、私はよかったと思います。

2011年10月 2日 (日)

ディフェンダーズ

実在の弁護士をモデルにしたリーガルドラマで、10話目まで見たところです。
何度も言っていますが、リーガルドラマは少ないので、一つ始まっても一つ終わるって感じで、今見ているのは、これ一つ。だからかもしれませんが、なかなか面白いです。

ニックとピートは、ベガスの弁護士。刑事事件が多いですが、民事を受けることもあります。新人女性弁護士と助手もいるけれど、基本は彼ら2人。どちらかがメインというのはありますが、大抵は2人で一緒に弁護を担当しています。でも、1回のエピソードで2件ぐらい同時並行で受けているので、普通はそんなに抱えきれないでしょうとは思うんだけど。

俳優のイメージから、年長のニックが曲者で、年下のピートがそれをカバーするかと思いきや、ニックがまともでピートが暴走することもあり、役回りは固定していません。
ニックは奥さんと別居していますが、まだ本人はふっきれてない感じ。今回の第10話では、コール検事のお姉さんといい雰囲気でしたけれどね。一方のピートは、女性検事と付き合っていましたが、結局別れてしまいました。

検事との駆け引きといった法廷ドラマの定番もありますが、依頼人を助けるために真犯人を探し出す犯罪捜査的要素のあるエピソードもあり、飽きさせません。
それに、ニックとピートの掛け合いも面白く、「ボストン・リーガル」のアランとデニーをもう少し大人しく真面目にさせたらこんなかな?って感じ。何人も弁護士が出てくるリーガル・ドラマが多いですが、結局個性的な人が2人いれば十分なのかもしれませんね。

ニックを演じるのは、コメディ映画に数々出ているジェームズ・ベルーシ。先日のエピソードで歌をうたうシーンがありましたが、私は亡きお兄さんのジョンのことを思い出してしまいました。私は、ジョンの「ブルース・ブラザーズ」という映画が大好きなので。

そしてピートの方は、「女検死医ジョーダン」でも触れたジェリー・オコンネル。彼が「ラスベガス」に出たときに、「このボストンから来た刑事役の人、見たことあるなー」と思ったのが、彼を意識した最初ですが、その後「ジョーダン」を見て、クロスオーバーだったと知りました。
で、その後、何かで彼が「スタンド・バイ・ミー」の少年の一人だったと知り、驚きました。リバー・フェニックスは亡くなっちゃったし、後の2人も見かけないし、すっかり出世頭になりましたね。

もう一人、私が特筆したいのは検事のコールで、「レイジング・ザ・バー」でグロリア・ルーベンを好きになる年下のお坊ちゃんだったテディ・シアーズ。背の高いイケメンで結構気に入っているので、ぜひレギュラーに昇格して、毎回登場し、ニックとピートに絡んでほしいです。

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