ラストキング・オブ・スコットランド
今回は、ウガンダの独裁者イディ・アミンです。私は、映画が作られるまで、彼のことを知りませんでした。
故郷スコットランドを離れウガンダに来た医師のニコラスは、偶然アミンの手の治療をしたことから気に入られ、側近になります。最初はいい指導者に見えたアミンですが、徐々に独裁者としての顔が見えてきます。
アミンがどうしてニコラスを気に入ったのかよくわかりません。ウガンダは英国の植民地だったので、スコットランド人と聞いたとたん態度が変わったところを見ると、イギリス人じゃないところがよかったのかもしれません。もちろん、治療中に、脇でうるさかった牛を殺すのを見て、その度胸を買ったというのもあるでしょう。それに、常に顔色を伺う側近たちと違って率直に意見を言ったり、政権樹立を手助けしたものの様子見のイギリス外務省の役人たちのような損得勘定もなく接してくれるからというのもあったようですが、でも、それで外国人を右腕にしてしまうのは不思議でした。
ニコラスの方は、同じ医師の父親の存在から逃げ出したくてウガンダへ来ましたが、まだ若かったし、アミンの本性が見抜けなかったんですね。でも、アミンも巧みに正体を隠していたようですし、疑わしいと思いつつも信じてた気持ちもわからなくはありません。そして、それがいよいよ疑いの余地なくなった時には、もう抜けられなくなっていました。
ラストはそんなにうまくいくかなー、という気がしなくもありませんが、とりあえずうまくいってよかったですね、というところでしょうか。
ニコラスを演じるのは、「ジェイン・オースティン 秘められた恋」でも触れた、若手注目株の一人ジェームズ・マカヴォイですが、この映画で一躍知られるようになったのではないかと思います。
そしてアミン役のフォレスト・ウィティカーは、この演技で見事オスカーを獲得しましたが、私の中ではいつまでも「バード」と「クライング・ゲーム」の印象が強いです。今度、「クリミナル・マインド」のスピンオフに主演するそうなので、そちらも楽しみです。
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