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2011年7月31日 (日)

レスラー

ブラック・スワン」も記憶に新しいダーレン・アロノフスキーの前監督作です。ミッキー・ロークも数々の賞に輝き、カムバックを印象づけました。

物語は、かつてはトップだった落ち目のプロレスラーが、20年前の名勝負の再戦で、最後にもう一度栄光を目指す、というもの。これを聞いた時、「ロッキー・ザ・ファイナル」にかぶるようなストーリーだなーと思いました。
そして、実際に見たら、先日の「クレイジー・ハート」と丸かぶり。音楽とプロレスと世界は違うものの、一時の人気はどこへやら、年老いて地方巡業の日々だった主人公が、子供とは音信不通のまま、でも出会った女の存在に支えられ再起を目指す、そのまんまって感じでした。

だからかもしれませんが、前評判とは裏腹に、私はこの映画をあまり楽しめませんでした。映画を気に入るのに、「主人公に共感できる」っていうのはとても大事な要素だと思うのですが、私はこの主人公が、疎遠だった子供に理解してもらえなくても自業自得って気がしたし、そもそもなぜプロレスという仕事なのか、お金のためでしょうか、その辺がよくわかりませんでした。

ただ、プロレスって大変な職業だということは理解できました。しかも、年取ってから体を張ってやるのはかなり悲痛でした。プロレスは筋書きのあるやらせだとは聞いていましたが、面白さを出すためにいろいろ工夫しなきゃならないし、体を保つための薬に、ヘアダイに、日焼けサロン通い! 確かに、なまっ白い体じゃ弱々しいですものね。
子供の頃、テレビでプロレス」を見ていた父の隣でちら見してたタイガー・ジェット・シンとか(古っ!)思い出しました。思えば、あの頃から私は悪役好きだったんですねー。

この映画にハマれなかったもう一つの理由は、ミッキー・ロークではないかと思います。、絶頂期だった「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」や「ナインハーフ」の80年代に、彼が嫌いでした。私の中では俳優は、好きかあまり好きでないか、どちらでもない(特に関心なし)かに分類され、嫌いという俳優は滅多にいません。でも、彼の場合、俳優としてどうかという以前に、スケベ顔が嫌で(失礼!)決して二枚目とは思えず、女性ファンに人気の理由が理解できませんでした。

2000年代に復活してからも、その印象は拭い去れず、今まで来ている気がします。先ごろNHKで放送された「アクターズ・スタジオ」のインタビューも同じタイミングで見ましたが、この番組でタバコ吸いながらインタビューに答えていた人は初めてじゃないでしょうか。灰皿もあったし許可は得ているのでしょうが、私はどうかと思いました。一時期仕事を失っていたのも自分が悪かったと認めていたし、少なくとも不遇の人って感じじゃありません。

逆に、私がこの映画でよかったのは、女性陣。特に、主人公が惹かれるストリッパーは、お客との接触が禁じられているとか、子供がいるから生活を考えなきゃいけないとか、いろいろしがらみがあって彼の好意に応えられないという葛藤が、心情として理解できました。

演じるマリッサ・トメイは、トウのたったストリッパーという設定ですが、なかなかどうして、同世代ながら見事なスタイルで、さすが女優だと思いましたね。彼女は「いとこのビニー」でアカデミー助演女優賞を取った時に、間違いではとの意見もありましたが、その後女優として見事に成功し、「イン・ザ・ベッドルーム」では堂々の再ノミネート。その後も、インデペンデント系の小粒な良作に出続けています。ハリウッドでは、ある程度の年齢を超えた女優にはいい役があまりないと聞くので、頑張ってほしいです。

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