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2011年6月12日 (日)

ジャック・メスリーヌ

来週から10日ほどフランスに行きます。毎年恒例で楽しみにしている東京のフランス映画祭は見られませんが、代わりにフランスでしか見られない映画を現地で見ることができたらいいなぁと思っています。
というわけで、頭をフランス語モードに切り替えようと、今日から自分の中で勝手に「フランス映画週間」です。

第1弾は「ジャック・メスリーヌ」。フランスに実在した犯罪王を、彼の自伝を基に映画化したものです。
自伝だから、きっと自分に都合のいいように書いているところも多いのでしょうが、でもでも、やっぱりこの主人公に惹かれました。

まず、犯罪に足を踏み込むに至った経緯が説明されます。アルジェリア戦争から帰ってきて、堅気の仕事があったにも関わらず、お金ももっとほしいし、昔の仲間は闇商売をやっているし、というので、悪の道に進んだのは褒められませんが、戦争で人を殺す感覚がマヒしてしまい、戻ってからも平気ですぐ銃を取り出すようになったというのはあると思います。でなければ、あの優しいお父さんからジャックのような犯罪王が育つとは思えません。


一時期フランスから逃れて、カナダのケベック州に行き、そこでも最初は堅気に働くのですが、結局罪を犯します。そこで収監された警備の厳しい刑務所から脱獄に成功し、いよいよ「パブリック・エネミー」と呼ばれるようになるのですが、この刑務所では、基本的人権をも侵害するような扱いをされ、いくら犯罪者相手でもそれはないでしょうと目を覆うようなひどいこともあったので、脱獄を考えるのも理解できます。

理解できないのは、脱獄した後、自分の脱獄を助けてくれた囚人仲間を救いに刑務所に戻ったこと。無謀だし、結局囚人仲間は死んでしまって助けられず、自分も怪我して無駄骨。でも、それが故に「仁義に厚い」と言われ、一部で英雄視されるようになったことも事実でしょう。

ジャックは、女も仲間も何人も変わりますが、私は、仲間のフランソワ・べスがとても気に入りました。ジャック同様、脱獄に何回も成功していて、ジャックが入ったフランスの刑務所で出会い、一緒に脱獄に成功し、その後しばらく行動を共にします。彼がジャックの元を去ってからも、話題に上った時の様子では、ずっと気になる仲間だったのだろうと思います。
演じるマチュー・アマルリックは、「潜水服は蝶の夢を見る」の主人公だった彼です。「ミュンヘン」にも出ていて、記憶に残る風貌の人です。

ジャックを演じているのは、先日の「ブラック・スワン」にも出ていたヴァンサン・カッセル。最初に注目された「ドーベルマン」の頃は、名優ジャン・ピエール・カッセルの息子というイメージが大きかった彼ですが、もうすっかりお父さんを超えた俳優になりましたね。
「ブラック・スワン」では、モニカ・ベルッチの姿がどうしても拭えませんでしたが、この映画ではまったくそんなことはなく、ヴァンサン=ジャックにしっかりハマりました。

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