2017年10月18日 (水)

白鯨との闘い

有名なメルヴィルの小説「白鯨」の基になった実話の映画化ですが、クジラとの戦いだけでなく、当時の捕鯨船の過酷さを描いていました。

知識や経験のない金持ちや貴族が人の上に立って混乱を招くのはよくある話ですが、生死のかかった船の上では困りものですよね。
仕事のできる部下に反感を持って、あえて違った方向を選ぶので、却って悪い事態を引き起こしてしまうのは、プライドの高さもあるでしょうが、このポラード船長の場合は、父親の期待に応えるプレッシャーもあったのだろうと思って、ちょっと同情しました。

大クジラがいなくなったと思ったのに、またしつこく姿を現した時には、漂流して体力を消耗したチェイスが仕留められると思えず心配になりましたが、心配する必要はありませんでしたね。
商業映画のイメージがあるクリス・ヘムズワースがこんな文芸作品に?と思っていましたが、ロン・ハワード監督らしく大作で、鯨のシーンはさすがの迫力でした。

アベンジャーズ仲間で新スパイダーマンのトム・ホランドが、孤児で新米水平となった少年を演じていて、とても印象的でした。
また、メルヴィル役のベン・ウィショーは、昔はあまり注目していなかったのですが、最近は「未来を花束にして」の主人公の夫とか、脇役ながら気になる存在になることが多いです。


In the Heart of the Sea」(2015年アメリカ)

2017年10月17日 (火)

素敵なサプライズ

図らずも自分で死を選ぶ主人公の映画を立て続けに見た後は、こちらも死にたい人の話ということで、ただし暗くなりたくはないのでコメディだからとセレクト。

自殺の手助けをする代理店をどうやって見つけたのか(表立って広告を出しているとも思えないしbleah)と思っていたら、偶然自殺ほう助する場面に遭遇したんですね。
そんなに都合よく死にたい人の前に出くわすっていうのは出来すぎですが、そこはコメディなので・・・。

殺人(?)を請け負う業者の方も、こと主人公に対してはヘマが多く、他の人たちも手際よく殺せているのか疑問が残ります。
メカニック」のビショップさんに頼んだ方が、確実に自然死に見えていいのではと思ってしまいましたhappy01

オランダの映画ですが、オランダ人俳優(ルトガー・ハウアーとか)や監督(ポール・バーホーベン)はパッと思い出せても、映画はこれといったイメージがありません。バーホーベン監督が故国に戻って撮った「ブラックブック」は見ましたが。

見逃しているこのマイク・ファン・ディム監督の前作「キャラクター/孤独な人の肖像」も、機会があったら見てみたいと思います。


De Surprise」(2015年オランダ)

2017年10月16日 (月)

92歳のパリジェンヌ

こちらも公開時に気になっていた作品です。

フランスの元首相リオネル・ジョスパンの母親の実話ということで注目したのですが、それ以外に何の前知識もなく、邦題のイメージから勝手に、92歳になっても元気一杯の明るいお婆さんの活躍を描いた話かと思っていました。

そうしたら、「母の身終い」と同じような尊厳死についての映画でした。
しかも、あちらは重病の末の決断だったのに対し、こちらは身体も頭も元気だけれど、高齢で昔のように動けなくなり、元気なうちにこの世を去りたいと思う女性の話でした。

いろんなことが一人でできずに滅入る気持ちもわかりますが、家族のサポートも得られる状況で、今のうちに死期を決めるという判断はどうなのでしょうか。
ただ、それまでずっと自立して生きてきた彼女としては、子供に世話されながら生きることに疑問を持ったのでしょうね。

私は親もまだ70代半ばだし、すぐに直面する問題ではありませんが、近い将来のこととして老いと死について考えさせられました。


La Dernière Leçon」(2015年フランス)

2017年10月15日 (日)

ブルゴーニュで会いましょう

こちらは公開時に気になっていたフランス映画です。

父と子の確執をモチーフにした話はよくありますが、舞台となるブルゴーニュでのワイン生産が興味深くて、面白かったです。

特に、破産寸前のシャトーを守るために、息子が取り入れる昔ながらの栽培と製法は、今の現代的なやり方も私は知らないので比較はできないけれど、見ていて楽しめました。

ワイン批評家の息子は、ワイン作りは素人でも知識だけは十分あるので、差別化を図る戦略は見事な判断ですが、すぐに成功に結び付くのは出来過ぎかなとは思います。

父親を演じるジェラール・ランヴァンは、「そして友よ、静かに死ね」と同様のいぶし銀の魅力で重厚感たっぷりでした。
また、息子の方は知らない俳優と思っていましたが、このジャリル・レスペールという人は、「イヴ・サンローラン」の監督だったのでした!


Premiers Crus」(2015年フランス)

2017年10月14日 (土)

運命の銃弾

連続ドラマ形式とわかっていたので、一話完結好きの私としてはどうかなと思いましたが、社会問題を扱った硬派な話に興味を引かれ、見てみることにしました。全10話と短めだったこともあり、何とか最後まで見ることができました。

人種問題に絡んだ殺人事件の捜査ではありましたが、犯人探しが中核ではなく、事件を通して関係する人々が―被害者・加害者と家族だけでなく、捜査する側の人たちも―どのように影響を受けて考えや行動が変わっていくのかを描いていました。

差別そのものの存在はもちろんのこと、州知事や地元の活動家は事件を政治利用し、警察の腐敗や金持ちとの癒着などもあって、最初は要素を詰め込み過ぎではないかと思ったりもしましたが、結局中心がリアルな人間模様を見せるドラマだったので、それにはたくさんの側面が必要だったのかなとも感じました。

ラストも完全懲悪とはいかないところが現実的ですし、アメリカの実情についても考えさせられました。

主役の検察官と刑事役の2人は知りませんでしたが(女性刑事の方は後で「グランド・イリュージョン 見破られたトリック」で見たけれど)、脇役には、スティーブン・モイヤーを始め、ウィル・パットン、ヘレン・ハント、リチャード・ドレイファス、ジル・ヘネシーら、なじみのある俳優が揃っていました。


Shots Fired」(2017年アメリカ)

2017年10月13日 (金)

母の身終い

今日は、「ぼくを探しに」でベルナデット・ラフォンと共に主人公のおばさんを演じていたエレーヌ・ヴァンサンが、老いた母親役で出ているこちらのフランス映画を見ました。

尊厳死を選ぶ母親と、それを受け入れられない息子の話だとは思っていましたが、それ以前に母と子の複雑な関係が描かれていました。

最初は、短期間とはいえ服役もして定職も持たない息子を当てにできないから、一人で死を選んだのかと思いましたが、治る見込みのない病を抱えて、辛い闘病生活を送りたくないと考えたことが大きかったんですね。

ヨーロッパに於ける尊厳死の実態も初めて知りました。自分で死期を決めたい人は、合法化されているスイスに向かうということを。

自分もいよいよとなったら尊厳死を検討するのかなと考えたりもしましたが、まだ先の話と思っているので実感は沸かないです。


Quelques Heures de Printemps」(2012年フランス)

2017年10月12日 (木)

ぼくを探しに

昨日「ふたりのアトリエ」を見た後で、またしばらくフランス映画の世界に浸りたくなり(厳密には昨日のはスペイン映画でしたが)、こちらの作品を見ました。

アニメ出身の監督らしく、全編アニメ的でカラフルなテイストでした。
主人公のポールは無口で地味なのですが、彼の2人のおばさんや、隣人のマダム・プルーストは、元気で派手だったし。

おばさんたちはポールを愛しているのですが、彼の感情面よりピアノの腕に関心があるようで、ポールが自分を気にかけてくれるマダム・プルーストに心を許していくのも良く分かりました。

2歳の時に封印された記憶を取り戻すための、まさに自分探しの旅で、この邦題は的確だと思います。ちなみに原題は、プロレスラーだった父親の名前。
でも、自分探しの旅が、こんな風に完結するとは予想外でした。

おばさんの一人、「私のように美しい娘」などのベルナデット・ラフォンは、この後亡くなったらしく、映画は彼女に捧げられていました。


Attila Marcel」(2013年フランス)

2017年10月11日 (水)

ふたりのアトリエ

映画「髪結いの亭主」などで知られるフランスの名優ジャン・ロシュフォールが亡くなったと聞き、追悼としてこちらの彼の主演作を見ました。
スペイン映画ですが、舞台はスペインに近い南フランスです。

まず冒頭で、主人公クロスの姿とカメラ・編集の技だけで、彼が芸術家の視線で世の中を見ているのが分かって、すごいと思いました。こちらもそう思って見ているからかもしれませんが。

妻がモデルとして連れてきた娘の、若く生きる喜びにあふれた様子を見て刺激を受けるところが、とても納得できました。
芸術に無知だった田舎娘のメルセも、クロスに絵の見方を教わって開眼し、2人の関係が変化していくのが非常に興味深かったです。

画家や彫刻家、写真家もそうかもしれませんが、ある意味モデルに恋をするぐらいでないと、見る側の心を揺さぶるような作品にならないのかもしれないなと思いました。


El Artista y la Modelo」(2012年スペイン)

2017年10月 9日 (月)

パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々:魔の海

続編も見ましたが、1作目ほど面白くなかったのは、ストーリーに新鮮さがなかったからなのか、悪役が変わり映えしなかったからなのか・・・。
メインキャストはルークも含めて続投していたものの、周りの大人たちも豪華俳優陣ではなくなったし。スタンリー・トゥッチ(「ラブリーボーン」)とネイサン・フィリオン(「キャッスル」)はいましたが。

私的には多分、ポセイドンの息子は水につかると傷が治るんで、やられてもどうせ回復すると深刻に取れなかったり、父親との関係も冷え込んだのか違うのかあいまいだったりして、前作ほどのめり込める要素が少なかったからかもしれません。

結局興行的にもイマイチだったようですし、続きが更にありそうなエンディングだったのに第3弾の話がないところを見ると、一般的にも同様の印象だったのかなぁと思ったりしています。


Percy Jackson: Sea of Monsters」(2013年アメリカ)

2017年10月 8日 (日)

パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々

こちらも1作目と続編を続けて視聴。

映画の存在は前から知っていましたが、主演の男の子が「ウォールフラワー」や「フューリー」、「3時10分、決断のとき」のローガン・ラーマンだったとは! 若手演技派のイメージだったので、こんなファンタジー大作に出ていたことにちょっと驚きました。

タイタンの戦い」にも出てきたゼウスとポセイドン、ハデスの3兄弟が出てくる話で面白かったのですが、しょっちゅう題材になるということは、やっぱりギリシャ神話はロマンがあって皆好きなのでしょうか。

脇を固める大人たちが豪華で、ピアース・ブロスナンにユマ・サーマン(ハマってて怖すぎー)、キャサリン・キーナー、ロザリオ・ドーソン、ショーン・ビーンらがいましたが、パーシーの父ケビン・マクキッド(「グレイズ・アナトミー」)が若かったのと、ハデス役スティーブ・クーガン(「スティーブとロブのグルメトリップ」)は言われなければわかりませんでした。


Percy Jackson & the Olympians: The Lightning Theif」(2010年アメリカ)

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